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第31話 士官学校へ向かう前夜

夜遅くなり、自室に戻った俺はベットに大の字に飛び込んだ。

「……俺はどうなっちまうんだろうな」


テラやエトムントの前ではやるとは言ったが、内心できるかどうかなんて分からなかった。

少し憂鬱つになっていると、コンコンと扉を叩く音がした。


「少し待ってくれ」と俺は返事をし、扉を開けるとそこにはアルフォンス少佐が何かを持って立っていた。

「久しぶりだね、ハルトくん」

「アルフォンス少佐?!」

いきなりの訪問に驚く俺だったが、アルフォンスは笑顔で答えた。


「少佐って言わなくてもアルフォンスだけでいいさ、いつも通りで話してくれ」

「あ……ああ分かった、とりあえず中に」

中に案内すると、アルフォンスは部屋を見渡した。


「エトムント大将は君の事を本当に期待しているんだね」

「どうしてだ?」


「この部屋は本当は将校用なのだが、まだ階級が無い君に使わせるという事はそういうことだ」

俺は少し申し訳なくなった。


「なに、君を責めるためにここに来たわけじゃない」

するとアルフォンスが持っていた箱を俺に手渡した。


「これは?」

「開けてみなさい」


言われた通り箱を開けると、そこには黄金色でとても繊細なデザインをした懐中時計があった。

「懐中時計?なぜこれを?」

するとアルフォンスは笑顔で答えた。


「君にプレゼントと思ってな」

「プレゼント?!こんな高そうな物は流石に受け取れないよ!」

驚く俺を尻目に、アルフォンスは話を続けた。


「君の戦術を聞いて私はとても感動したんだ、だからそのお礼としてね」

「それに明日士官学校に行くんだろう?入学祝いだと思ってくれ」


「……本当にありがとう、嬉しいよ」

そう答えるとアルフォンスは嬉しそうにした。


「明日、朝の7時に出発する。駐屯地正門に来てくれたまえ。それまで準備を忘れないようにな」

「分かった、万全の状態で向かうよ」


そうしてアルフォンスは部屋から出ていった。

そして手渡れた懐中時計をみて、俺は少し興奮気味で寝れなかったのはまた別の話……

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