第30話 世界は止まらない
お昼とか朝とかにも投稿した方が良いですかね……?
「……それで私の部屋に入ったってことなのね~?」
俺は正座しながら頷いた。
そしてエトムントは呆れながら言った。
「お前に隠し事はしない、それに今回の件もある程度まとまったら話すつもりでもあったのだ」
するとテラは俺のバンダナに興味を示した。
「これは?もしかして怪我でもしちゃったの?」
「いや……これはその……ほら、気合を入れる為に巻いたやつで……」
しどろもどろに答えると、テラは理解していなかった。
……そりゃそうだ。あの伝説の傭兵のマネって言っても通じないだろうしな。
「まあいいよい。それよりちょうどよかった、お前に話す事が沢山ある」
「確かにそうね……ほら、そこ座って」
俺はテラに座るように促され、エトムントの正面に座った。
そしてエトムントは俺に話しかけた。
「それで……何処まで情報収集したんだ?」
俺は今までの事を話した。
列車計画やツェーザル・プラン、皇帝からの手紙など、洗いざらいはなした。
「ならば話は早いな……」
エトムントは少し考え込み、話し始めた。
「ランリア=グルリア帝国とセビア共和国の国境で大規模なテロ攻撃が起きた」
俺は驚いたが、エトムントは淡々と説明をした。
「それも国境警備隊や兵士、それに加え民間人も多数の死傷者が発生した」
するとテラが補足するように話した。
「その影響でランリア=グルリア帝国の国内は復讐だ……と軍事行動を支持する声が大きくなったわ」
「……だがまだそれは国民の声だろう?すぐに動くとは……」
「そうだ、だが戦争が始まるのはもう時間の問題だ」
エトムントの発言ですべてを察した。
するとテラが一枚の紙を手渡した。
それを俺は受け取ると、テラは話した。
「急いで士官学校に入学するようになったわ、まあ編入みたいなものだけれども」
「ハルト、急になるが明日士官学校に向かってもらう」
その発言に俺は驚いた。
「ま、待ってくれよ!流石に急すぎないか!」
「お前の気持ちも分かる、だがもう時間が無いんだ」
俺は黙り込んだ。
皇帝からの手紙、動員計画。
何もかもが戦争を始めるための準備だということ。
「ハルト、お前の知識だけで戦争をすぐに終わらせる事ができるかもしれないんだ」
エトムントが頭を下げる。
彼は大将にも関わらず、頭を下げる行為に俺は驚いた。
しかしその一面があるこそ兵士達に好かれているのだろうと思った。
「……わかった、だが俺は本当に戦場にも出たこと無い知識だけがある素人だ」
「だがもう家族になった時から覚悟はしてるさ」
その発言にテラとエトムントは笑顔になった。
「流石は私の息子だわ」
恥ずかしそうにする俺を横目に、エトムントは話し始めた。
「明日は私とテラは少し忙しくて行けない、だからアルフォンス少佐に君を連れて行ってもらうことにした」
「アルフォンス少佐……ってあの先生か!」
「ああ、お前の戦術を聞いていた講師だ」
エトムントは一本のタバコを取り出し、火をつけ吸い始めた。
「彼は君を理解している、もし何かあれば彼に言うように」
「そして朝はギューテが向かいに行く、それまでに準備しとけよ」
「ああ、ありがとうな。色々と」
そういうとエトムントはにっこりと笑った。
「英雄のためだ」
すると隣からテラの声が聞こえた。
「エトムントさ~ん?ここは禁煙ですけれどもぉ?」
「まあそんな堅苦しい事を言うな」
エトムントは軽く捉えていたが、その瞬間エトムントのタバコが2つに分かれ、燃えている部分が地面へぽとっと落ちた。
「禁煙って前も申しましたわよねぇ……?」
俺は恐る恐るテラを見るとサーベルを持っており、表情は鬼の形相だった。
エトムントは焦りながら言った。
「す、すまなかった!」
「そう言って貴方何回も吸っていたわよねぇ……?」
「そ、それじゃあ俺は明日に備えて自室に向かうわ!」
俺は急いでドアの方まで行き何とかテラの部屋から出た。
するとドアの前に一人の羽が生えた女性がいた。
「あ……あのぉ……ここってテラ中将の部屋ですよね……?」
「ああそうだが……今は少し取り込み中だからあとの方が良いぞ?」
「そうなんですか……」
士官は少しシュンとしていた。
「じゃ、俺はもう行くね」
そうして俺は自室へ向かった。




