第17話 世界を変える存在
……地獄の空気だ。
左にはエトムント、右にはテラ中将……
極めつけは後ろのギューテだ。
見なくても分かるッ!物凄く睨んでるぞ!
するとエトムントが口を開いた。
「こほん、まあ事故だったというか……なあハルト、そうだろう?」
「は、はい!そうです!そうなんですよ!」
俺はエトムントに心から感謝した。
もうこの人大好き、一生ついていくぞ!
するとテラ中将がにっこりしながら話した。
「そうですよ、ほらギューテちゃん!可愛いお顔が台無しだよ!」
テラはギューテに近づくと豊満なボディで包み込むようにギューテを抱きしめた。
俺はその光景にエトムントに質問した。
「なぁ、あの二人って仲が良いのか?」
「ああ……ギューテは孤児なのは知ってるだろ?だからお母さんみたいな存在なんだ、テラ中将は」
その言葉に何処か納得した。
……がエトムントに睨みつけられた。
「ところであれは事故だよな……わざとじゃないんだよな?」
俺は怯える子犬のように震えながら答えた。
「わざとじゃない!開けようとしたら急に目の前に大きなスイカが現れたんだよ!」
エトムントはため息をしたが、分かったと納得してくれた。
すると満足したのかテラがギューテを解放した。
解放されたギューテは何処か恥ずかしそうだったが何処か満足していた。
「あらごめんなさい、忘れてたわ東雲 ハルトくん?」
彼女はとても美しかった。
母性に溢れており、心を許してしまうぐらいだった。
「貴方は……」
そう言いかけると、テラは自己紹介を始めた。
「はじめまして、ここの駐屯地の最高司令官、テラ中将よ?よろしく」
「よ……よろしく」
「それじゃあ本題と行きましょう」
そう言い、テラは一枚の紙を俺に差し出した。
その紙にはこう書いてあった。
「入隊志願票……つまり軍人になれってことか」
そういうとエトムントは頷いた。
「ああ、最初君に会ったときに私は君が世界を変える存在と気付いたんだ」
「世界を変える存在?」
俺は何を言っているのかわからなかった。
しかしエトムントと出会った時何かを喋っていた……
────そして彼等は軍を率いて世界を導いた……まさかな?
俺は思い出した。
あの時エトムントがボソっと言っていた言葉。
「思い出したようだな、私が言った言葉を」
するとテラが一冊の本を手渡した。
「これはこの国の神話が書かれている本よ」
そして最初のページを開くとそこにはこう書かれていた。
──日本から来た戦士、活躍をここに記す
「日本?!」
俺は驚いた。
この世界の物であろう本に日本という単語があったのだ。
「日本って事は俺の……!」
するとエトムントとテラは頷いた。
「そしてこの神話はとある一人の男が、まだ剣や弓で戦ってた時の時代で伝説を作ったとされる話よ」
神妙な顔つきをしたエトムントが口を開いた。
「知りたいか?」
「ああ、教えてくれ。そいつはどういうやつだったか」
そしてテラは本を開き、話を始めた。




