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危ないお薬はいけません。逮捕です、逮捕(笑)

僕はノワールから降りると隣国から嫁いできた王女様が飲もうとしていた手のなかにある瓶を叩き落とした

あっぶなー!

瓶は床に落ちてパリィンと音を立てて碎け散った

僕は床に溢れている液体に鼻を近づけてクンクンと匂いを嗅いだ

間違いない・・この甘ったるい香りは例の薬だ



「王妃様に何をする!無礼者!」と大臣達が騒ぎだした

えー・・助けてあげたのに何その態度


「えー・・助けてあげたのに、文句言われるの?

 この薬飲んじゃってたら王妃様”子供を産めなくなってたけど”それでもよかった?」

「それはどういう事だ?」


「やっぱり宰相さんにも王様の耳にもちゃんと伝わってなかったんだね

 王様に伝えるの怠ったのってだれ?これ反逆罪だよね?

 だって国の国母である王妃様の体を害そうとしたんだから」

「詳しくお聞きしても?」


僕は今までの出来事を宰相さんに話すと、彼はみるみる鬼のような形相になり

その後すぐに頭のなかで情報を整理していくと、冷たく鋭い視線を大臣達に向けた


「はぁ・・あなた方の誰一人気がつかないとは嘆かわしい

 それとも誰かの命令で黙っていたんですかね?ねぇ?」


その時扉の方から二人の女性と騎士達が入ってきた

「あら・・・ごきげんよう。もしかして王妃様・・その薬お飲みになってしまったのかしら・・」

お可哀想に・・と思ってもいない事を口にしながらよよよ・・・と臭い芝居を始めた

そして横にいた若い女の方も便乗して

「王妃様・・その薬は・・・申し上げにくいのですが、服用すると子供が産めなくなってしまうのです・・

 ですがご心配なく!代わりに私がこの国の国母になってさしあげますわ」

と超無礼な事に王妃様の両手をつかんで力説し始めたのだ

は???え?なにこの茶番(笑)


王妃様苦笑してますけど?

「えっとご自分達から暴露ありがとうございます(笑)

 王妃様は大丈夫ですので、ご心配なく」

僕が王妃様をかばうように後ろに隠しながら言うと


「え?何をいっているのかわかりませんわ。それに薬をのまれたのでしたら・・・子供はもう無理ですのよ」

「そうよ!だから私の姪である彼女を王妃になさい。子が産めぬなら国母には無理ですもの」


「だから、彼女は無事ですよ。あの薬なら飲まずにすみましたので♪

 それよりもご自分達の身の安全を心配した方がいいんじゃないですかね?」

「それ、どういう意味ですの?」


キッ!と女性特有のキツい目で僕を睨みながら吐き捨てた


「え?そのまんまの意味ですよ

 僕が薬を飲む前に止めたので彼女は服用してませんよ

 それとくっさい自作自演ありがとうございます。よくそれで社交界生きてこられましたね~(笑)

 残念ですが既に全部証拠も経緯もわかってますから逃げようとか思わないでくださいね


 いくら貴方が側室で王族だとしても王妃様を害そうとした時点で反逆罪ですから

 あ、因みにこの事件に関わった人間もわかってますから逃げようとしても無駄ですよ

 ”深紅の薔薇牢獄スカーレッド・プリズナー”」


僕が床に魔力を込めた種をばら蒔くとにょきにょきと茨が育つ

罪を犯した人間を蔦で絡めとると茨で出来た鳥かごの用な檻の中に捕まえていく

捕まえて檻にいれた後、その蔦はしゅるしゅると人の形に纏まっていく・・

やがて紅い髪と青い髪をし怪しい仮面をつけてシルクハットを被った燕尾服の道化師姿の青年に変化する


「「主様、ジャックとジョーカー。我ら”可笑しな帽子屋マッド・ハッター”と”奇妙な道化師(おかしなピエロ”

 ”をお呼びでしょうか?」」

「二人ともひさしぶり。そこの檻のなかの奴見張っててくれる

 ちょっと悪い事しちゃってね~」

「「ふ~ん、そうなんだ。」」


「ちょっと!だしなさいよ!私は前王の妻なのよ!ここから出しなさい!」

「そうよ!私が本当の王妃なのよ!子も産めない子より私の方がふさわしいわ」

「君たちちょっとうるさいよね~」

「本当~うるさいよね。あ?ペット出しちゃう?」

ジョーカーが懐から小さな箱を取り出して魔力を注ぐとみるみる箱は大きくなり、箱を数回叩く


「”危険な玩具箱デンジャラス・トイ・ボックス”」


ボンッ!と音がなり白い靄が立ち込めた

すると中からは背中にコウモリのような翼と頭には山羊のような角とおしりには尻尾の生えた二人の男女が現れた

どうみても”人間”には見えない

一人は扇情的な下着のような服と体にぴったりとした総レースのボディスーツの紫色の長い髪に金色の瞳の美女

一人は裸の上半身に美しいタトゥーが刻まれた体に

下は下着にぴったりしたパンツを履いている藍色の髪に金の瞳の美青年

蠱惑的な表情の二人は


””お呼びでしょうか””


「フフフフ、ご機嫌よう!我がサーカスの花形スター”真夜中の蝶々(ミッドナイト・バタフライ)”」


”それよりも今日はどのようなご用件ですの?”

「ここにいる人間から情報を引き出したくてね~君たちの魅力で♪」


”フフフフ、あら♪それは楽しそうですわね”

”そうだね、フィーア”

怪しい色香を纏った二人は檻に入った獲物を見ながら楽しそうに微笑んでいる

その微笑みでさえも人々を魅了してしまうのだ


「フィーア・キャトル、ひさしぶりだね」

””っ!?ヴラド様!?”

”嫌だわ・・どうしましょう・・今日は勝負服じゃないのよね・・”

”僕もだよ。それにしても相変わらず素敵だ・・・僕の女王様は”

”わかるわ!ああ・・・麗しい私の主様・・・・””


二人は僕を視界にいれると駆け寄ってきてそれぞれ左右の腕に抱きついてきた

実はこの二人はサキュバスとインキュバスで二人は揃いも揃って美男美女

それも極上の妖艶な色香を纏った悪魔である

人間の魔力や生気を糧として生きるのだけど、僕の魔力は甘くて美味しいらしくなつかれている


”ああ~・・この魅惑の香り。甘いお菓子のようなとろけるような匂い”

”それと相変わらず美しいその美貌、はぁ・・今すぐ食べてしまいたい”

「ん~・・この檻にいる人間達からちゃんと情報を取れたらご飯として魔力をあげるよ」


”””本当ですか!?”””

”いや~ん♪貴方のあまぁくて美味しい魔力食べたいわぁ”

”僕も~あぁ・・あの味が忘れられない”

「前払いで、僕の魔力を込めたあま~い飴をあげるね♪」

””おいしぃ♪””


”さーってと♪僕達の魅惑の瞳でメロメロにしちゃおうよ”

”そうね~それとあま~い魅惑の香りでね♪”

キャトルの瞳が甘い蜂蜜色に光ると見つめられた人々の瞳がとろんととろけてぼーっとしいている

そしてフィーアが羽をパタパタさせるとあまぁ~い香りが漂ってさらに夢見心地になっていく


”フフフフ~いい子ねぇ。今回の事件の事教えてほしいのぉ”

”そうそう、教えてくれるよね?そしたら御褒美にあま~い夢を見せてあげるよ~”

二人は王妃とその姪に近づくと優しく頬を撫でて耳元であま~い声で囁いた


「わ・・わたしは・・・娘の王位を剥奪されて・・・悔やしかったのよ

 それに・・今の王を・・・許せなくて、その妻に・・子供ができなくする薬を・・

 そしてわたしの姪を・・王妃に」

「わたくし・・・殿下に・・人目ぼれしたの・・でも、前の事があるから・・王妃は国外からって

 それで、叔母様と・・・それから子爵と・・計画を立てたの」


”あらぁ・・・それはいけないこねぇ・・・”

”そうだねぇ・・・いけない子だ”

”そうやって、薬を飲ませるように仕掛けたのかしらぁ?”


「それは・・・宮廷の薬師に・・金をつかませて・・・・

 それと・・・痛み止めといって・・飲ませたのよ・・フフフ・・なのに・・失敗したなんてぇぇ」

「あの人は・・・殿下は私の・・・私のもの・・よぉ・・・・フフフフ・・・」


虚ろな瞳でうっとりしながら気持ちが悪い声で笑い始める二人

”自供はこれでよろしいのかしらぁ”

”そうだね~ついでに証拠もどこにあるのか聞いちゃおうよ”


二人はついでに裏帳簿や薬の隠し場所を彼らから聞き出して紙に書くと僕に渡してくれた

へぇ~結構いろんなところに分散して隠してるみたいだね~

さてとこれは宰相さんと交渉するたためのものだ


「二人ともありがとね。後で僕の魔力入りの美味しいお菓子をあげるね

 みんなで”不思議なお茶会アリスのティーパーティー”をしようね♪

 

 宰相さん、

 裏帳簿の隠し場所や薬の隠し場所が書いてあるメモを渡す代わりにお願い聞いてほしいんだけど、いいかな?

 因みにお願いは前回の保留にした分と一緒で叶えてくれるといいんだけど」


ここは謁見の間のはずですが・・・既に異様な光景が広がっていた

右、玉座の前には茨が巻き付いて深紅の薔薇が咲き大きな鳥かごの用な物の中には捉えられた王族と貴族

その籠の側には人外たる美しさを纏った男女が妖艶な笑みを浮かべてこちらを見ている

それから少し離れて中央にはまるで晩餐会の長いテーブルと椅子が現れその上には美味しそうなお菓子やお茶が乗り

テーブルの中央にはまるで”女王”のように優雅に座るヴラドと後ろには仮面をつけた男達が控えている


(彼からは視線と無言の圧力が・・・しかも今回の事件に関する事であれば色々助かる

 こればかりは背に腹は変えられない

 しかし・・・お願いとはなんだろうか・・)


「ええっと差し支えなければお願いとはどのような事でしょうか?」

「え?そんな難しいお願いはしないよ~

 この国の中で城が建つくらいの広い土地くれればいいだけだよ

 王都の屋敷はそのままにして、その他に僕のお城を建てるだけの土地頂戴♪

 

 で、これはあげるね」

「・・・・・土地ですか?」

「実はお城自体は持ってるんだけどね~一応建てるのに許可もらっとこうかな~って

 まぁ、その為にはまず建てる為の土地がなきゃ始まんないしね」

「そうですね・・・どこか空いているところをお探ししておきます

 国宝や貴重品を請求されるかと思っていましたが意外でしたよ

 我が国は無駄に土地はありますからね、逆にありがたい申し出ですよ」


「流石宰相さま、よく理解してる♪そうそう、何事も妥協は必要だよ

 それにね、今回の事は僕結構怒ってるんだよね~

 今回は危うくうちの”可愛い弟子”が死んでたかも知れないし、街も壊滅していたかもしれない

 

 くだらない王族の争いの為に街がなくなってたかも知れないのにね~

 それなのに自分達の欲望を叶えることに必死でなにも見えちゃいない

 いくら望みが叶ったとしてもいずれはすべてが明るみにでるだろうし

 そもそも納める土地も国民もいなくちゃ国なんてあっても意味もないからね?

 ただここで”金を無駄”にして、ふんぞり返ってるだけならいない方がマシ

 僕は弟子とまだ暫くはこの国にいてあげるよ

 勿論ある程度のお願いも聞いてあげるし、気まぐれでだけどこうして色々助けてあげるよ」


バンッ!!

「ご無事でしょうか王妃さま!王女様(なッ!なぜ檻に閉じ込められているッ!)」

「あれはなんでしょう・・・まさか・・魔族!?」


「大丈夫だ。この最高位宮廷魔術師のアーク様が来たからにはお二人を必ず助け出します」

「うむ、頼んだぞ!我が愛しの娘を取り戻し、あの邪悪な魔術師を殺し王子の目を冷まさせるのだッ!」


えぇーーーーー・・・僕被害者なのに、邪悪とか言われた。まぁ、言われ慣れてるけど


「えー・・と君が魔術師?しかも最高位とか冗談だよね?」

「貴様ッ!貴様ごときがこの宮廷魔術師を馬鹿にするなど身の程をわきまえろ!」


””ククククク・・アハハハハ。身の程を弁えろ????””

”それは我らが主に言っているのだろうか?むしろその言葉は君たちにお返しするよ”

”そうだね~と言うか・・・君程度の魔術師が最高位だって??ウケる~”


僕の後ろにいた筈の”双子”はいつのまにかポンコツ魔術師と現れた貴族の前に移動していた

あーあ、双子若干怒ってるね。ま、ここは傍観しておこーっと


「この・・声・・・おとう・・・さま?」

「おじい・・さま・・・たすけ・・・・て・・・・」


”おやおや?あの人の声に反応してるよ。うわ~人間ってやっぱり欲が深いね”

”そうね。それとも権力でなんとかなるとでも思ってるのかしら?”


お???まさかの反応(笑)王族としての意地とか権力への執着で意識が戻るのか・・・

これはこれでいい経験というか実験にはなったよね

勿論尋問やこの話し合いが終わったら正気に戻すつもりだったけどね


「おお・・・可哀想に・・私が今出してあげるよ

 お前達っ!邪悪な魔術師達を討ち滅ぼしてさっさと助けるぞ!行け」


「「「はっ!」」」


僕に向かって騎士や魔術師、それから雇われたらしい”西の”冒険者が襲ってくるが・・・


”こらこら、私たちを無視して行こうとは・・・行けませんね~”

”フフフフ、本当だよね~。そんなのダメダメ”


””ご来場の皆様、これより第2幕の始まりです

 2幕は可愛い動物達によるショーをご覧ください


 ”奇妙な輪っか(ストレンジ・フープ)”

 さぁ出ておいで~可愛い可愛い僕らのペット達~””



そこから現れたのは奇妙な獅子と見た事がない獣が一匹大きな輪の中から飛び出して我らを威嚇している

一匹は美しい紫色の毛並みを持つ大きな犬

もう一匹はあれは・・狐か?しかし色が薄紫の毛色と変わっている


””グルルルルル・・・・””

”おお~今回は二匹とも猛獣だね~今日は大当たりの日です”

”たしかに!”怨恨の番犬グラッジ・ドッグ”と”残忍なクルーォル・フォックス”ですか

まさにこの場にふさわしい二匹ですね”


「な!魔物が二体も!」

「しかも見たことがない生き物です!」

「だからどうした!ふんっ、この程度の生き物など魔法でどうにかなる!」


”フフフフ、さてさて楽しい楽しいショーの始まりです♪”

”さぁ、お前達お行きなさい”

パシィ!と鞭が床を叩くと二匹の猛獣は魔術師に向かって襲いかかった


「な!ファイヤー・ボール!」

「う・・ウィンド・エッジ!!」

「く・・アース・ウォール!!」


とそれぞれが違う魔術を唱えるという、なんとも言いがたい感じに

おいおい、協力しろよ(笑)ってか、へっぴり腰過ぎるわ

それぞれの魔術をひらりと空中でかわした二匹は飛びかかり床に彼らを押さえつける

そして二匹の口からだらだらと垂れている唾液が彼らに触れた瞬間


「「「ぎゃぁぁぁぁ!」」」と叫び声が響きわたる

「な・・何事だ!」

「な・・・・あれはなんだ???」

「それよりも今のうちに私の娘と姪を助けないか!」


唾液が垂れた場所はまるで酸でも落ちたかのように布は溶けてなくなり、触れた肌は赤紫色に爛れている

そしてみるみる顔色が悪くなりそれぞれが呻き出した


「あ・・あ”ぁぁぁぁ・・・く・・くるしぃ・・」

「は・・・はっ・・い・・息が・・・」

「あ・・・・・ぁ・・・・」


魔術師達はそれぞれもがき苦しみ首をかきむしると・・パタリとそのまま床で息たえた・・

何が起こった????


「な・・・・え?まさか・・死んだのか?」

「嘘だろ?なぜ・・宮廷魔術師が死んだ??」

「は・・早くしろ!早く私たちを助けろ!」


呆然と床に倒れた屍を見つめる騎士とわめき散らすだけの貴族クズ

ちょっとーうるさいんだけど・・・ほら王子も宰相もその護衛もびびっちゃったじゃん

うちの弟子達は興味深々で瞳輝かせちゃってるけども


「師匠・・あれ何!」

「私も知りたいです!あれ、毒ですよね!毒!わぁ・・あの生き物なんです?」


特にミハエルが大興奮(笑)毒大好きだよねー(棒読み)


”ミハエル様!毒とお気づきになるとは流石は主の弟子♪”

”うんうん♪あの二匹は植物の毒性と獣の特徴を両方あわせ持った人工の獣


合成魔獣キメラだよ。キメラ♪

錬金術で産み出した魔物だよ~正しくは”植物獣プラント・ビースト

主のオリジナル魔術なんだ~”

”二匹の名前はヘカテーとヘラ。

主がとある伝承より名前をつけた魔獣ですよ♪猛毒を持つ獣で

掛け合わせた植物の花言葉は『復讐』と『不誠実』です

この場にぴったりでしょう?


王様に対して復讐したい義理の母に姪、それから王や国に対して不誠実な臣下

ね?”

”ウフフフフ、主の為ならわたくし達張り切っちゃうわ~”

”わたくしもよ!さてと・・次はあそこにいる人たちね♪”


「け・・獣が喋った!」

「え・・・・という事は・・・災害級以上!?」

「なっ!?そ・・・そんなばかなっ!(がちゃ・・)

 あ!空いたぞ!ほら二人ともはやく出ろ!」

「はっ!お、お父様!たすけに来てくれたのですね・・・ひぃ!なんですのあの獣!」

「お・・・お母様・・!あれはなんですの!

 それよりもよくも私たち王族にこんな仕打ちを・・・ひっ!何よ、アレ」


「あらら・・・檻からでちゃったんだ~(実は二人が開けただけなんだけど)

 いいのかな?檻から出ちゃっても」

「ふんっ!私たちに逆らって無事でいられるのかしら?」

「そうよ!お父様、早くこの無礼者をとらえて!」


「ぷ・・・師匠を捕らえる?ムリムリ」

「えー・・・っと想像以上に頭悪い?」

「そうみたいだぜぇ。今の状況わかってねーし」

「うわぁ・・・ご愁傷様(笑)」

「それよりさ、キメラだって!僕はそっちの方が気になる!」

「「「「「それな!」」」」」


「え?君たち・・・気になるとこそこなの?」

「何いってるのさ!そんなの当たり前だろ!」

「えー・・だって相手は王族だよ???」

「ギルマスのだれだっけ?ま・・いいや

 うちの弟子の反応に不満でも?むしろいい傾向なんだけど


 正直この”無能な王族”はよりにもよって大量虐殺とこの国の世継ぎを殺そうとしたわけ

 なので許す価値なし」

「うーん・・そうなのかもしれませんが罪を償う機会がないと困るのでは?」


「「困りませんね」」

おー・・ここは王子と宰相がまさかの反論


「幾度となくこの人たちは殿下・・失礼。陛下の命を狙って来ていたのです

 むしろ殺す理由が出来てよかったですよ

 散々周囲を唆し自分の手は直接下さないという卑怯で最悪な人ですからね」


「ああそうだな。それに我が父をずっと唆し続けた悪女だな

 自分の欲望の為なら何でもする最低の女だ

 そのお陰で私の弟も妹も王位継承権を失った

 むしろ今後はいても”邪魔”になるだけだ」


流石は僕の見込んだ王様

優先順位とそれから王たる器の持ち主っぽいね


「・・・・・・・・・」と流石のギルマスも黙った


「そうそう。王様と宰相様のいう通りだよ

 それに国云々の前に王族の身内同士で争うとか馬鹿なんですかね?

 他国に付け入る為の口実増やすし、血族減らしてどうすんの?

 もし戦争がおきても代わりになれる王子がいないとか、現時点で継承者の血が薄いとか致命的過ぎ

 

 お馬鹿な側室さんとその家族はどう責任とんの?

 お前らなんて所詮は只の”他人”だよ?

 元々は只の貴族なだけ、生まれた時からの王族と同等だなんて烏滸がましい

 君らなんて正当な血を引く王族にくらべたらなんの”価値もない”んだけど」


実際王族の血は多少は引いているが、濃さで言えば微々たるものだ

それにあくまでも彼らは何かあった時の代えであることに代わりはない

現実を覆そうとしても無理なのだ

それに貴族である以上は王の忠実な配下でなくてはならない。そういうものだ


「今回は王が間違った判断をしたの!私の息子が王になるはずだったのに!」

「お姉さまは悪くないわ!それなのに王位剥奪の上に幽閉だなんて・・可哀想よ!」


「はぁ・・・相変わらずなにも理解していないのですね

 今回の事は国を滅ぼしかねない事件だったのですよ!それに、王の妻を殺害しようなどと反逆罪です

 ご自分達の野心の為に国を危険にさらすような者に王族の資格はありません

 今まで野放しにしていたのはあなた達に猶予を与えていたに過ぎません」


「まったく、父上といい義母上といい王族とは何かを履き違えている

 私たちが王族でいられるのは民や臣下からの信頼があるからだ

 それが崩れてしまえば我らなど簡単に死んでしまう

 それを防ぐ為にも王族は民の為に、国の為に尽くさねばならない

 なぜそれがわからない


 権力を振りかざし、力でねじ伏せてしまえば民からの不満が溜まりいずれは爆発するぞ

 そんなこともわからないのか?

 今回はこちらのヴラドとその弟子によって速やかに事態が収集したお陰で混乱も少なかったが・・

 彼らがいなければいくつもの街が赤竜によって滅ぼされていただろうな

 それによって他国に隙を与え、国にも甚大な被害が出ていただろう

 お前達はどちらにせよ


 死刑になっていたよ」


「な!母を死刑にするのですか!」

「おかしいわ!わたくしたちのそんな悪いことしてませんもの!」

「そうだ!しかも、なんだその理由は!私たちはなにも悪いことはしていないぞ!」


「えー・・今さらそこ!?めんどくさっ

 そこのおっさんさぁ、ばれてないとか本気で思ってるの??

 いやいや、流石にそれは馬鹿過ぎでしょ(笑)

 ここに二人が捕まってる時点で証拠は全部揃ってるのに悪あがき?

 っというかさ・・・僕今宰相様と交渉中だったのに邪魔されたんだよねー

 

 ねぇ、もうこいつら反省とかなにもないしもういいよね?

 それに生かしておくとめんどくさい。絶対に復讐とか考えるから」

「それは私も同意見です

 このクズどもを生かしておく理由がありません

 何せ税金を着服したり、高価なものを消費して国庫を荒らす害虫ですからね

 王族としての慎ましさや女性としての役目もまともに果たせないものに様はありません」


バッサリと切り捨て発言ありがとう!あんたいい性格だわ

宰相様の一言で彼らは顔面蒼白・・・ばれてないと思ってたとか最早草生えるね

ってか本当にいらないねぇ


「それはいらないね。宰相様もご苦労様

 まさかそれほどに頭にお花畑でもありそうなくらいのお馬鹿さんですね

 国庫って・・国の資産であって王族の資産じゃないしね(笑)

 そんなことも理解できないのが側室とかねー・・笑えねー

 なんでこんなの側室に来たの??」

「あー・・それはですね


 ぶっちゃけ人質です(笑)

 隣国の姫だったんですけどね、国同士で条約を交わす際に嫁いで来たんですよ

 因みに他にも聡明な姫いたんですけどね、これが来ちゃったんです」

「ぶふぉ・・え?人質なの(笑)

 あー・・ってことはぶっちゃけこの人が問題起こしたら国際問題に発展じゃん!(笑)

 

 あーあ、最悪隣国との戦争になりかねないよね

 因みにこっちより戦力的にどう?」


「そうですね。我が国と同じくらいです

 ですが、隣国も我が国と同じように勇者だの聖女だのがいまして」

「そうなの?で?向こうの王様ってどんなやつ?」

「あれと同じような性格ですね。我が儘なボンボンがそのまま大人になった感じです」


お・・・おう。え???あれみたいのが普通な隣国ってヤバくないか???


「マジ?それは・・・その国大丈夫なの???」

「実は王妃様とあれ以外の娘が優秀でして、それでなんとか持っています

 ぶっちゃけそれ以外の王族はみなあんなのですよ!」

「・・・・・・・・ご愁傷様

 まぁ、戦争にならないのが一番だけど

 交渉とかそれから戦争になりそうだったら言ってね。僕が殲滅してあげるから

 この国も王様も君も気に入ってるからみすみす殺させたりはしないよ」

「それは頼もしいな」

「君たちとはお互いにいい関係だからね。無茶な要求はしない、けど対価はもらうよ

 流石に命かけるのに無償でとは僕も言えないからね」


「それは普通のことだ。むしろ優秀な魔術師がそれで味方になるなら安いものだ」

「そうですね。今後を考えれば安い買い物です」


「お前達ッ!何をのんきに!こんな醜悪な魔術師の甘言に乗るなどおかしいではないかッ!」

「それ思いっきりブーメランだよね!

 もとはと言えばあんたらがお馬鹿な魔術師に禁忌の薬を教えて貰って作ったのが原因だろ?

 薬草を乱獲して竜の怒りを買うわ、貴族に薬をばらまくわでどっちが最低なんだか


 お!いいこと考えた♪

 このまま殺すのは惜しいから、被害者の人たちにどんな刑がいいか聞いてみたら?

 こいつら檻に入れといてあげるから回りに被害者集めて彼らの恨みの声でも聞くといいよ」

「それはいいですね。お願いしても」


王もこくりと頷き許可がでた

とりあえずこの場に被害者を呼ぶことになり、城に待機していた被害者達を呼んだ


(((((こんなにいたのか))))


ぞろぞろと総勢10組の家族が現れた。しかもほとんどが子爵以上である

わーお、これは・・・流石にこの国を揺るがしかねない最悪の事態


「あー、すみません被害者の皆様

 僕は魔術師なのですが薬の被害で体調を崩された方の診察しますので奥さまと娘さんはこちらに

 治療できるかどうかはわかりませんがよくなるお手伝いはできますので」


そう言うとこちらを睨んでいたはずの皆さんが僕の言葉で虚ろな瞳をしながらも歩いてきた

さながら生きたゾンビのようだ

僕は順番に診察していき、僕のややうしろでメモをとっている出した達がいた

ミハエルに至っては見目が麗しい助手として僕のそばにいて手伝いを

クリスは僕の診断をメモに書き記し、執拗な薬などを用意するための薬草は他の弟子がメモにとるという流れ作業

なかなか優秀な弟子だわ


「皆さんの診断が終わりました

 結果から言います。薬で解毒をすればもしかしたら治るかもしれません

 僕らも万能ではないので治るとはっきり断言はできません

 ですが、治療をしてみる価値はあると思いますがどうしますか?」


「私は・・・治療します!治る可能性があるなら」

「私もよ!他の医者には無理って言われたもの」

「そうね。なにもやらずになんて・・悔しいもの。馬鹿な王女のせいでなんて!」


おおむね皆さん了承してくれたので僕としてはホットした

なにより僕にできることはこれだけだし


「薬の生成に時間がかかりますので、明日出来次第お城でお配りします

 王様も宰相様もそれでいいですか?」

「ああ、構わない。診察用に部屋を用意しておこう」

「ありがとう、助かる

 皆様それぞれ必要な薬とそれから注意事項がありますので一組ずつお渡しします

 治療の代金はそこの加害者からいただきますのでいりませんよ」


「まぁ!いいんですの?」

「いいというか、それが当然だからね!」

「それはいいですわね」

「皆さん、彼らがどういう刑になるのがいいと思います?」


「そうね・・同じ目に会うのはどうかしら?」

「私たちと同じように子が出来なくなればいいと思うわ」

「私の娘をこんな姿にしおって!何が王族だ!」

「こんなやつら死刑だ!」


「「「死刑!死刑!」」」


「えー・・それはちょっと勿体ないよ」と言った僕の言葉に皆の視線が一斉にささる


「では君はどんなのがふさわしいと思うんだね?」と冷静で渋い顔のイケメンな叔父様が話しかけて来た


「僕としてはそこの側室と王女は娼婦になって、娼館で働かせる

 そこのオジサンとそれに荷担した人々にはどこかで強制労働してもらうといいと思う

 君たちの治療代稼いでもらおうよ

 

 どうせ償わせるなら殺しちゃったらダメだよ

 彼らを楽に死なせるなんてごほうびになっちゃう

 それよりも貴族って立場がなくなったらどうなるのか体感して貰えば?

 どんな仕事だって国民はいきるためにしてるんだからね

 監視つきでだけど」


「しょ・・・娼婦ですって!この高貴なわたくしが!」

「い・・イヤよッ!私は王女なの!王子さまと結婚するのよッ!」


またふりだし???

「キャトル・フィーア。うるさいから黙らせてくれる?」

””はーい♪””

二人が魔法をかけるとあら不思議・・声が聞こえなくなりました

牢の中の猿のように檻をつかんで声の出ない代わりに口をパクパクさせながらガンガン叩いている


「それはいいですわね。わたくし達の為に働いてもらいましょう」

「そうね。そうよね!簡単に殺してしまったら楽になるもの」

「生きながら苦しんでもらわなくちゃ」


「ほほう、それはいい考えですね

 しかしこの女や男どもは悪知恵が働きますがそれについては?」

「大丈夫ですよ。呪いかけておきますから、実は取って置きの呪いがあるんですよ♪

 さてと、じゃあちゃっちゃと呪いかけちゃいましょうかね♪


 ”屍人のリビング・デッド・シーク”」


僕は心臓辺り手をいれて一粒の種を植え、一滴の血を垂らす

するとシュルシュルと心臓に蔦が巻き付いた


「あ”ぁぁぁぁぁぁぁ・・痛いぃぃ・・・」

「くあ”ぁぁぁぁ・・・・ぁぁぁぁぁ」

「くそぉ・・・なにをしたァァァァァ・・・・」


一人一人順番に術を施していく、そして彼らは呻き声をあげると一度パタリと床に倒れた

そして次の瞬間何事もなかったのかのように息を吹き替えしたのだ


「はっ!なぜ・・・生きている???」

「おかしい・・・心臓が・・・・動いていない・・・???」


「ご名答!君たちは僕の呪いによって生きた屍になったのさ

 因みに不老不死なところ以外は普通の人間と同じだよ」


「それはむしろご褒美なのでは!」

「そうよ!」

「いや・・それだけではないのであろう?」


「勿論ですよ。条件つきの不老不死です

 

 1、呪いをかけた主には逆らえない。逆らった瞬間に燃えて地獄の苦しみを味わう

 2、日光に弱いので長時間浴び続けると全身が溶ける。死なないけど

 3、肌の色も目の色も日の光を浴びると人に見えない色に変貌する

   気を付けないとモンスターだと思われるかもね(笑)

 4、攻撃魔法など魔術は一切使えないようにしたので平民と同じ

   食べ物食べて、普通の人間と同じにしてれば生きてられるよ 

  

 以上。

 というわけで条件つきの死人です

 因みに悪さとかしたら最後死なない程度に僕からの罰が与えられるし

 僕ならいつでも彼らを殺せるから心配ないですよ」

「なるほど、君の奴隷のようなものか、”今はそれで納得するとしよう”」


ほほう・・このオジサマ中々思慮深いわ

こういう人を城で召し抱えればいいのになぁ・・


「と言うわけでこれでいいかな?

 そろそろ宰相さんとの話を詰めておきたいのと、明日の薬を作りたいのでいいかな?」

「そうですね。彼らはどうしますか?」

「そのま地下牢にでもいれておけば大丈夫だよ」

「わかりました。ではそのように」


檻にいた彼らは騎士達にとらえられてそのまま牢に投獄された

そして被害者の彼らはそれぞれ城から帰宅するべく馬車に乗り帰っていく

やっと話進むわぁ。弟子達にも席について貰ったのでこれでいいかな


「じゃあ早速、話の続きをしようかね

 まず薬の件だけど、土地を貰ったところに城を建ててそこで作成するね

 時間短縮にもなるし、色々と便利だからね

 で、その土地だけどどうする?

 

 城の敷地は広大で建てられそうな森があるけどそこは?

 心配しなくてももしこの国から移動するときは土地も元に戻すからその辺は安心して」

「あの森ですか・・・まぁ、今では王族が趣味で狩りをするくらいしか使用していませんしね

 それに、ここに住まわれれば他国への牽制にもなるか・・・(紙一重ですけど)」

「城の敷地内でいいのか?私としては助かるのだが」

「いいよ。むしろなにかある度に飛んでくるのが面倒くさい

 ならいっそうのこと敷地内に住むよ

 王様になりたいとかそういう願望ないし、相談役くらいにはなってあげる」

「ふふふふ・・そうですか。それは頼もしいですね」

「じゃあ許可貰ったんで、ちゃちゃっとたてちゃいますね~♪

 

 ”召喚・吸血鬼の根城キャッスル・ヴァニア”」


ズドンッ!ともの凄い音と地響きが起きて

森のなかに漆黒の荘厳な城が現れた

外見はと言うと何やら怪しい悪魔の像があったりとよくみると禍々しい


「・・・・・・・なんというか、禍々しいですね」

「外見はね。いっそうのことあっちで話そうか」

「移動するのですか!?」


「大丈夫、魔術で一瞬だから」

パチっ!と指をならすと一気にしろの前に移動した

勿論周囲のものは魔法で収納、そして彼らにも一度お帰り頂いたので

現在は弟子5人と王様・宰相とその護衛数人とギルマスと僕だけである


とりあえず門を開けて庭に入ると大きな噴水や池

それから薬草園や温室等が見えて来る


「っ!庭もあるのですか!?」

「あるよ。”妖精の箱庭フェアリーズ・ガーデン”っていうのだけど」


”あ!主かえってきたー”

”ええッ!本当だ!”

”何年ぶり???”

””おかえりー♪”””


”あるじー!あるじのお友だちは先におうちにいるよー”とあるいてきたマンドラゴラが教えてくれる

「わかった~じゃあいくか」


皆驚いてる♪でもまだまだこんなのは序の口なんだよね

それにしてもまんまだね~

やっぱりゲームに似た世界なんだろうな


「ただいまー」と大きな扉を魔法の鍵で開けると


目の前には広いフロアに大きな左右に別れた階段

そして目の前の壁には三人の美しい家族の肖像ががかけてあった


「美しいですね・・この肖像がの人物はどなたですか?」

”フフフフ、私かい?私はこの城の元城主、ブラッディ・トランシルヴァニアさ”


どこからか声が聞こえると肖像画の中の人物が抜け出してきたのだ

「「「「「!!!!!!」」」」」


「ただいま、ブラッド。」

”お帰り、私の可愛い子孫。ヴラドよ”

”お父様だけずるいわーお帰り、ヴラド”

”そうよ!お帰りヴラドちゃん♪”


「今、子孫とおっしゃいましたか?」

”ああそうだ。我がトランシルヴァニア家の血筋だからな

詳しい話は食事をしながら話そう”

”ウフフフフ・・そうね。我が家の歴史はとても長いのよ♪”

”ではいきましょうか。お前達、案内なさい”


””はい、姫様。””


体が透けていて足のないメイドが数名現れて僕らを案内する

後ろを振り向くと・・・首の無い騎士が・・・首が無いッ!


「えっ!く・・・首が」

”驚かせてしまい申し訳ありません

私は姫様の近衛をさせていただいています。ゼロと申します”

”同じく、シスと申します

我らは妖精ですので、ご安心を”


「へぇ~妖精なんですか?と言うことはシアンさん達と同じような?」

”そうですね。私たちは”首なし騎士ヂュラハンと言う種族です”

「ふ~ん。そうなんだ」

”詳しいお話は食事の席で聞かれるとよいでしょう”

「おお?どんな話が聞けるか楽しみだな」


こうして僕らはとりあえず広い食事部屋へと移動した


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