なぜか吉田さんの周りにはカラスがいる
4月中旬、入学式も終わりオリエンテーションの授業が行われていた。
新一年生が集まり、いろいろなレクリエーションをうけていた。
佐藤たかしは、完全に孤立していた。
自己紹介で趣味はゲームだけにしておけばよかった。
「家にゲーム機がないためゲームセンターでゲームをしています!
格闘ゲームにはまっててブレイ〇ルーかギルティ〇アをやります!
236コマンド、214コマンドのキャラが使いやすくて好きです!
ジョ〇ーが最近はきにいってて…」
自己紹介が終わるとクラスの雰囲気が変な感じになっていた。
担任の後藤先生だけがいいねって感じの表情だった。
クラスの同級生たちは共通の趣味を持つ人たちでグループを作り、今に至る。
飛んでいるカラスが目に入った。
自由行動のように孤独なカラス。
あいつと同じように客観的に見てもクラスになじめていないのかもしれない。
そんなことを思いながら校庭で一人ご飯を食べる。
「これからも孤独に過ごすのかな」
バサバサっと飛んでいるカラスを横目についひとり言がもれる。
こんなことを言ってしまうから孤独になるんだろうに…
にしてもカラスが多いな。
ふと後ろの校庭の木々が生えてるところを見る。
7羽くらいのカラスと一緒に食事をしている女子がいた。
こっちのことなんか気にせずカラスと話しながらご飯を食べている。
変わった人だ。
もしかしたら気にしないで堂々と過ごしたほうが楽かもしれない。
同じ新入生の名も知らない女子に勇気をもらった。
こうしてオリエンテーションの授業は何事もなく終わるのだった。




