表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒狼の航路(ブラックルート) ― 魔王戦記  作者: 一場れい
第二部 魔王戦争編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
62/100

6 炎の原

 炎の原 ──正面


 赤軍が動いた。


 地が震え、

 炎の原の溶岩が波打つ。


「押し潰せ!」


 怒号。

 一万の足音。


 その中央へ──

 ヴァイレンが踏み込んだ。


 速い。


 いや、重い。


 地面が抉れる。


 蛇矛が横薙ぎに振るわれた。


 轟音。


 赤兵がまとめて吹き飛ぶ。


 数人ではない。


 十。


 二十。


 一直線に空が開く。


 二歩目。


 踏み込み。


 柄で殴る。


 鎧ごと叩き割れる。


 三歩目。


 蛇矛が円を描く。


 衝撃波。


 赤の前列が崩壊する。


「止めろ!」


 赤の将が叫ぶ。


 遅い。


 ヴァイレンはもう、中央にいる。

 蛇矛を振り上げ、

 地面に叩きつけた。


 爆ぜる。


 巨大なクレーター。


 赤軍の陣形が裂ける。


 ヴァイレンが蛇矛を掲げる。


「中央、押せ!」




 黒軍が動く。


 右翼へ視線。


 蛇矛の穂先がわずかに振られる。


 合図。


 バルクスが吼える。


「重歩兵、前へ!」


 鉄塊の大鎚が持ち上がる。


 黒の重歩兵が踏み出す。


 左翼。


 ヴァイレンの手が横へ振られる。


 ルイが短く命じる。


「槍列、展開」


 長槍が一斉に前へ出る。


 中央後列。


 ヴァイレンが振り返る。


「弓、待て」


 弓兵が弦を引き、止まる。


 前列。


 ハルドが吼える。


「盾、詰めろ!」


 盾兵が密集する。


「投擲槍、まだだ!」


 槍兵が構えたまま踏み止まる。


 炎原の中央。


 黒軍の陣が前へ押し出される。


 そこへ──


 赤の将が踏み込んだ。


 長槍。


 赤い魔力が噴き上がる。


 槍先が地面に触れた瞬間、


 爆発。


 炎柱が立つ。


 ヴァイレンは煙の中から現れた。


 無傷。


 蛇矛で槍を弾く。


 火花。


 衝突。


「黒狼ッ!」


「うるせぇ!」


 激突。


 槍と蛇矛がぶつかるたび、

 衝撃が走る。


 互いに退かない。


 互角。


 その背後で。


 赤軍が動いた。



 赤当主、エルン・カルザンが戦象の上から声を張る。

 

「金を討ち、玉璽を簒奪した黒に正統はない!」


 五万の赤軍が呼応する。地鳴りのような気勢。


 ヴァイレンが笑う。

 低く、荒い。


「正統だぁ?」


 蛇矛を握り直す。


「金で肥えて、賄賂で腐った連中が正統かぁ!」


 赤兵がざわつく。


 ヴァイレンの声がさらに上がる。


「魔王はな──」


 蛇矛を掲げる。


「生き方なんざ、誰にも決めさせねぇってだけだ!」


 空気が震える。

「いまだに義だの金だの引きずりやがって」

「てめぇもクソだが」

「俺らをまとめて殺しに来てる地上もクソだ!」


 戦場が静まる。


 ヴァイレンの魔力が立ち上がる。


 砂塵が渦を巻く。


「てめぇも地上も」

「ぶっ潰す!」


 蛇矛を地に叩きつける。


 岩盤が割れる。


「来いよ!」


 赤軍の前列が踏み込む。


 エルンが剣を掲げる。



最後まで読んでくださりありがとうございます。

面白い、続きが気になると思われた方は、ぜひ下にある【☆☆☆☆☆】評価&ブックマークで応援をしていただけると嬉しいです。


感想もお待ちしております!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ