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黒狼の航路(ブラックルート) ― 魔王戦記  作者: 一場れい
第二部 魔王戦争編

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5 咆哮

 炎の原、前線──


 金牙関から三日。


 黒軍は南下した。


 炎の原。


 赤黒い溶岩岩盤が広がる。


 地表は固い。


 ところどころで溶岩が流れている。


 赤く光る流れは、戦場の端を縫うように走る。


 中央は広い。


 兵がいくらでも並べる。


 黒軍が止まった。


 二万一千。


 槍列。


 盾列。


 弓兵。


 重歩兵。


 黒旗が並ぶ。


 中央。


 黒金の旗。


 四芒星。


 ヴァイレンは最前線にいた。


 黒鹿毛の馬。


 鎧の上に黒金の陣羽織。


 丈八蛇矛を肩に担ぐ。


 視線は南。


 炎原の向こう。




 赤旗が広がる。


 五万。


 盾。


 弓。


 槍。


 剣。


 戦象。


 十頭。


 巨大な影が、隊列の後ろで揺れる。


 騎馬兵も見える。


 数は多くない。


 黒軍の右翼。


 バルクス。


 鉄塊のような大鎚を肩に乗せる。


 重歩兵を率いる。


 左翼。


 ルイ。


 槍兵を整列させている。


 中央後列。


 魔将二名。


 予備兵をまとめている。


 殿。


 ハルド。


 補給列と負傷兵搬送隊を統制する。


 そのさらに後ろ。


 セレン。


 黒の制式革鎧。


 負傷兵用の担架を並べている。


 戦場にマグマで温められた熱風が吹く。


 赤旗が揺れる。


 黒旗が揺れる。


 ヴァイレンが蛇矛を持ち上げる。


 声が走る。


「行くぞ、野朗ども!」


 黒軍から一斉に吼声が上がった。


 重い声が重なり、炎原を震わせる。


 槍が上がる。


 盾が鳴る。


 足並みが地を打つ。


 炎原で、二万一千が動いた。


 南から。


 赤の角笛が鳴る。


 五万も動く。


 炎原が震える。


 戦が始まる。



関所には3000くらい置いてます。


最後まで読んでくださりありがとうございます。

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