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竜姫  作者: 月下部 桜馬
2章 白龍の娘
33/33

32.

 とりあえず魔法講座はおいといて…昨日から今日にかけて色々疲れる事が多かったんで白龍の家(…城?)で休む事になった。眠気はさっきよぅわからん意識失ってたんで回復したみたいやねんけど、めちゃお腹すいてん……よぅ考えたら昨日の晩からなんも食べてへんしさ。


 お腹はめっさ空いてたけど、砂漠ダッシュのおかげ(自分のせい)でなった砂まみれの体で食事も嫌やった。それを“鈴木さん”に伝えたら先に個室と言う名の現代日本で言う3LDサイズの部屋に案内された。お風呂とトイレも別で完備らしい(入口からは見えへん)。ベッドが視界にないところを見ると寝室は別みたいや…2個扉が見えるからそれのどっちかやと思われる……広い、広過ぎるで。


 「滞在中は申し訳ないのですが、この部屋をお使い下さい」

 「も、申し訳ない?」

 

 3LDサイズの何が申し訳ないと?

 もちろん元の世界のあたしの部屋はちょい広い1LDKや…


 「私一人ですときちんと管理出来る部屋はこのサイズが精一杯ですので…」

 「……もう驚かへん。驚かへんで」

 「?では少しゆっくりして下さい。食事の準備が出来る頃にお迎えにあがりますので」


 そう言うて“鈴木さん”は出て行った……一日も経ってへんのに、久々に一人になった気がする。


 「…とにかく汗流して着替えたいわ」


 思えばあのリドルリアでの竜騎士の特訓から全然着替えてへん…


 「汗くっさ…」


 あのマッチョ達よりはましやと思いたいけど…一度気になるとこのままでおるんが耐えられへん。


 「お風呂…お風呂」


 “鈴木さん”が置いてくれたんかあたしのキャリーケースが部屋の端に置かれとった。中から下着にTシャツとジーンズを出して一つだけ雰囲気の違う扉を開けてみた


 「………」


 ウォークインクローゼットやった…。


 「…あんなん洗面所やと思うやろ」とブツブツ文句を言いながら、残り2個の扉の内のどっちかやろと開けてみたけども…風呂が無い。寝室のベッドのデカさに驚きながら…更に寝室に扉が二つあんのには…もぅ言葉もあらへん。


 その寝室の扉を開けてまたウォークインクローゼットやった時には扉を破壊しそうになった…あたしは悪ないと思う。


 ようやくもう一つの扉で洗面所に辿りついた時には色んな意味で疲れ果てとった


 「………」


 救いは浴槽にすでにお湯が溜まってた事やろか。汗と砂だらけになった服を脱ぎ捨てたら体が軽なった気がする。簡単に体を洗ってからお湯に浸かったら今日の出来事が一気に頭に浮かんできた


 「……怒濤ってこういう事言うんやろ〜な〜」


 3ヶ月前にこの世界に来た時にこれ以上の事なんか起こらんって思たけど、今日は軽くそれを超えた気がするわ。


 竜騎士やめる言うて、訓練してリドルリアででっかい竜に会って、レイレイと離れて…命狙われて…白龍が親とか言われて……海松茶が出来て


 「すんごい……濃すぎる内容やった……あれ?そういえば海松茶は?」

 『うふぅぅぅん』


 ご機嫌で湯船に浮いとった。


 「いつの間に…」

 『ずっといたのよぅぅぅ』


 …ごめん。忘れてた

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