第24話 金髪巨乳のエルフがいいです!
「金髪巨乳のエルフ! 性格は清楚系で、俺にだけ心を開く感じでお願いします!」
和樹は鼻息荒くエフペケに自らの欲望の赴くままに、オーダーメイド奴隷の要望を伝える。
和樹の要望に沿った者を用意すると豪語したエフペケは、和樹の鼻息荒い顔にピクリとも嫌なそぶりを見せず、微笑をたたえた。
一から確保するオーダーメイド式奴隷とはいえ、前回のカス子奴隷化から半月もしないうちに手付としてチーレム金貨50枚をポンと出す太客である。
今後も継続的な取引が見込めると踏んでいるのだろう。
「金髪エルフですね。エルフは白エルフとダークエルフのどちらがご所望で?」
「白で! 何か二連続で褐色美少女はカス子を思い出すんで白で上書きがいいな!」
まるでワインを選択するように種族を選択する和樹。
「それであれば時期が良いですね」
「時期?」
「ええ。ちょうど良いことに、隣国のトカンツ王国という国が、魔王領との国境付近にある白エルフの里を焼き討ちしたという情報を入手しましてね。当商会もレパートリーとして競りに参加はする予定だったのですよ」
(やっぱりエルフの里って焼かれる運命にあるんだなぁ)
はえーといったアホ顔をしている和樹を見ながら、エフペケは続ける。
「……ですので、早ければひと月からふた月もすれば、上質なエルフ奴隷を確保できるかと存じます。それにエルフは維持費が高い、売れ残り扱いをしてカサンドラのような状況と錯覚させるのは容易いですね」
「でもカサンドラは逃げたが?」
「あれは直前まで定住権こそ持たないものの、奴隷身分ではない自由民でしたからね。しかし村を焼かれたエルフたちは違います。見せしめに仲間が何人かひどい目に合っているのも見ているでしょう。なに、そこで心が折れてなくても、折る方法はいくらでもございますので」
ふふふ、と怖い笑みを浮かべるエフペケ。
(里を焼かれて、これから訪れる悲劇に成す術の無い美少女エルフ……それを颯爽と救い出す俺! 完璧だ! まさに王道!)
その境遇に来るのを出待ちしているのは王道とは言えないのでは?
「なるほど、では、俺はよくわからないのでお任せしますね」
「えぇ、カズキ殿は些事を気になされず、当商会が自信を持ってお届けする商品をお待ちいただければと」
「エフペケさん!!」
ガシッ
笑みを浮かべるエフペケと熱い握手を交わす和樹。
そしてそのまま、先ほど稼いだばかりのチーレム金貨を前払いとして渡し、和樹はルンルン気分で奴隷商館を後にした。




