表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
go home   作者: フラン
30/36

ー29ー



【で、だいちゃん、どうしたの?。】


歩き始めてすぐ、太刀がカタンと音をたてた。


【どうせ、だいちゃんの事だから、罪悪感とか感じてるんでしょ?。】


(っ!!)


大助は一瞬立ち止まって太刀を見た。

が、またすぐに歩き出した。


【あ、声に出さなくても、思ってくれれば伝わるから大丈夫♪。】


太刀はまたカタンと音をたてる。


(………………わかんないんだよ)


【???。何が?。】


(………さっき……魔物とはいえ…生き物を殺しただろ……)


【うん、殺したよ。】


(とっさだったし……死にたくなかったし……だけど……ゲームとは違くて……)


【現実に殺したら、罪悪感一杯って事?。】


(………………………)


【それってさ、綺麗事だよ。】


「なっ!!。」


思わず声が出て、大助は立ち止まった。


「何じゃ?。どうかしたか?。」


「な、何でもないです。」


ダグラスに声をかけられ、大助は慌てて歩き始める。


(綺麗事って………どうしてそんな言い方するんだよっ!!)


大助は怒りで顔が真っ赤だ。


【だって、だいちゃんは生きたかったから殺したんでしょ?。】


(だけど殺さなくても……どうにかなったかも知れないだろっ!!)


【ならないよ。】


カチンっと、今までと違う音を出した太刀。


【………だいちゃん、この世界は、私達がいた世界と違って、自分の身は自分で守らないと死んじゃうんだよ。】


(………………………)


大助は下を向いたまま歩き続けている。


【それに私達の世界でも、生きる為には肉や魚、野菜だって食べるでしょ?。それだって、命を奪ってる事に変わりはないよね。だけど、その度に罪悪感感じてられないでしょ?。】


(………わかってるよ………だけど)


【だけど?。】


「だけど、出来るなら殺すのは嫌だっ!!。」


大助はつい立ち止まって、大きな声を出した。

その声にクロウとマルタは足を止め、大助を見た。

ダグラスも首を伸ばして、大助の顔を覗き込んでいる。


「………………すいません、ごめんなさい。大丈夫です。」


大助は3人に謝り、また歩き出した。

ダグラスはゆっくり首を縮め、クロウとマルタは顔を見合わせ、また歩き出した。


【………わかったよ。】


太刀は寂しくカタンと音をたてた。


【だったら、私は必要ないだろうし、黙ってるから好きにすればいいよ。】


太刀は最後にカチンと音をたて、そのまま静かになった。


(俺の気持ちなんで………わかるわけないよ………)


大助はそう思いながらも、声に出さずに黙ったまま歩き続けた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ