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go home   作者: フラン
15/36

ー14ー



「……で、実際身体の調子はどうじゃ?。」


気絶から復活した亀師匠は、不機嫌な声で大助に聞いた。


「特には……いや?。」


大助は何かを感じた。

さっきまで寒さを感じていた筈なのに、今は暖かく感じる。

身体の中を暖かい何かが廻っている感覚がした。


「気づいたか。それがお主の魔力じゃ。わしは水魔法をメインにしておるから、火魔法は[ファイア]しかわからん。」


亀師匠はそう言うと棚の所までフワフワと移動し、大助に1冊の薄い本を投げた。


「後はその本でも読んで覚えればいい。」


本の表紙には【亀でもわかる火魔法・初級】と書いてあった。


「あ…ありがとうございます。」


大助はお礼を言ってペラペラと本を巡ってみた。

内容は呪文とその効果が書いてあった。


「あの……こんな簡単に魔法が使えていいんですか?。」


大助は疑問に思い、亀師匠に聞いてみた。


「?。難しく、時間がかかる方が良かったか?。」


亀師匠が大助を見ながら聞き返すと、大助は首をブンブンと左右に振った。


「うむ。後は……武器と防具か。荷物入れも必要じゃな。」


亀師匠は独り言のように呟くと、火の珠の入っていた箱まで移動し、またガサゴソと探し始めた。


「……あの。」


「何じゃ?。」


大助は1番疑問に思っていた事を聞いてみた。


「何でそこまでしてくれるんですか?。」


亀師匠はその問いに一瞬ピタリと動きを止めた。


「…………。」


大助が答えを待っていると、亀師匠はまたガサゴソと探し始めた。


「えっと……あの?。」


「……わしのせいじゃからじゃ。」


亀師匠は振り向きもせず答えた。


「……は?。」


大助はフリーズした。


「……わしが間違えたから、お主はこの世界に来てしまったのじゃ。」


亀師匠はそう言いながら振り返り、大助にペコリと頭を下げた。


「……すまない。わしは只、帰りたかったのじゃ……青き月に。」




読んで頂きありがとうございます。誤字脱字、ご意見等ございましたら、活動報告までお願い致します。

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