神に恋した魔王
上段 アヌの実況中継
中段 原始の神話
下段 ノルトの神話
中段と下段は別物ですので矛盾点があります。
何色とも言語で表現できない沼の中心に波紋がおき、一羽の鳥のようなものが飛び出した。
周りを飛び交っていた多数の蛍のような光が次の瞬間に鳥に纏わり付き、閃光を発して鳥もろとも消滅した。
この蛍の沼を突破できたのは神々の戦が終わってからは黒い獣が一頭だけである。
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神が置いた世界の書は限りなく大きく、大陸であるブリュンワルトでさえも、1ページでしかない宇宙のさらにさらに小さい惑星の一部分でしかない。
神はブリュンワルトをそのほかの同じページのべつの世界と同時に素粒子と言われる対になった文字で一気に書き上げた。
ブリュンワルトに裏側の世界との接点があったのはただの偶然である。
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ファラリス神は世界を創り上げ、休息しながら自分の創ったブリュンワルトを世界の鏡に映し出して見ていた。
知性をもった生命が村を作り、やがて国を作るのを楽しそうに眺めていた。
どの生命の顔も楽しそうで明るかったからだ。
ところがある日ファラリスは自分が作った覚えのない生命がごく少数ではあるがその中に混じっているのに気が付いた。
この者たちはいったい何者なんだろう?
ファラリスは異なる知性体の中でも一際目立つ気を纏っている者の住居の前に、その者と近しい姿をした人族の女性として降り立った。
しかし、不幸なことにファラリスがあまりにも完璧に人の姿をとったために自分が神であることを忘れてしまっていた。
ちょうど帰宅した館の主であるゴノツァルは、門の前に佇む美しい無垢な女性に一目で恋に落ち、自分の寝所に招きいれた。
人の営みのことなど何も知らないファラリスはゴノツァルの導くままに彼の妻となり、やがて双子の母となった。




