深淵アヌの扉が開く
今回3行とおまけ
その日、祭る神々は違えど、全ての神殿の中央に置かれていた玉が黒くなり、古の盟約が発動した。
アヌの深淵が開きつつある。
生き残りたければ剣を取って戦うべし。
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唯一絶対の神が一冊の本を置いた。
これが世界である。
背表紙の部分は折りたたまれた高次元、そしてわれわれの3次元世界は本の1ページ。
無数の小さなのたうつ蛇のような文字がそれぞれ形を変え素粒子となり世界を作る。
そのページの一枚一枚が宇宙となり、生命をはぐくむ世界を生む。
この世界が本のページならば、同じページの端と端よりおなりのページの別世界のほうが実は近いところにある。
さらに同じページの表裏は近く、ブリュンワルトは裏の世界ノワルラントとアヌの深遠と呼ばれる穴で結ばれている。
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絶対なる神は世界を正なるものと負なるものの、表裏一体のものとして創った。
その世界に形あるもの混沌と、意識だけの精霊をまず創った。
そしてそれぞれの世界にファラリスとファリスの2柱の創造神を精霊と混沌より創り出して置き、その世界の全てを任せた。
われわれの世界のファラリス神は最初に混沌を固め土を創り、中央に大地として置いた。
そして土を捏ね、神を補助するものとして自分に似せて土で形を作り精霊を融合して竜を創った。
これが最初の生命、竜帝である。
竜帝はファラリスに命じられて、土から金を掘り出し、西に置いた。
次に、金に息を吹きかけ、表面に出来た水滴から水を創り北に置いた。
さらに、ファラリスから授かった種を東に埋め水をかけて育て木となった。
最後に、切った木の枝をこすり合わせて、火を創り南に置いた。
これが五行の始まりである。
火によって明るくなったことを喜んだファラリスは、木に一際大きな火纏わせて放り投げ太陽とした。
木を切り投げた場所が東なので、太陽は東から昇り、西に落ちる。
落ちた太陽はそのまま突き抜けファリスの世界を照らし、またファラリスの世界に戻ってきた。
これが一日の始まりである。
同じように、魔神と呼ばれるものに手伝わせて世界を創っていたファリスは太陽を見て驚き、自分は聖なる銀の円盤を創りこれを放り投げ、月とした。
最初は太陽と月のみが二つの世界を巡った。
ファラリス神は動かないものに精霊を封じ、「増えよ。」と命じた。
このとき生まれたのが動物、鳥、魚、その他あらゆるものの始祖である。
ファラリスは話し相手が竜帝しかいないことにやがて不満を抱き、生命に知性を与えることを思いつき、世界の形に似せて原始の書を作り全ての知識をつめた。
書を繰るために有利な、自由に動く二本の前肢を持つ生命が優勢になって人族が増え、精霊や精霊に近い妖精族の中にも人族の姿をとるものが現れ、エルフやドワーフと呼ばれるようになった。
生命は地に満ちていき、やがて地の底のアヌで裏側の世界の知性と始めて合うことになる。




