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 一人の少女と一人の青年が、町から姿を消して数日後。




 謎の侵入者に襲われた王女が、その時に負ったケガが元で死去したという話が、国民に対して発表された。次の王はまだ未定だが、いくつかの貴族が名乗りを上げているという。

 王女は何物かに連れ攫われた、あるいは自ら出て行った、という話もあるが、尋ねられた城の関係者は断固としてそれらの話を、悪意からくるひどい戯言にすぎないと否定している。


 そんな話がさらに数日経って、やっと伝わった国境沿いの町。


 かすかに伝え聞かれた王女によく似た容姿を持つ少女と、彼女を守るようにそばにいる黒髪の青年が、手を握り合いながら仲良く隣国へと向かう姿があったそうだ。

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