13/71
おやすみ(ジャンル:詩?)
「本日最下位のあなた、ラッキーアイテムは木彫りの熊です」
そんなの持ち歩くの無理でしょ。 そうツッコミを入れるのも面倒なくらい気分が落ちる。
占いは基本信じない。 信じないけれど…… 見てしまうとね、やっぱりね。 空は快晴ポカポカ陽気、そんな日に「あなた最下位」なんて言われちゃったらね。 スタートダッシュなんてきれないよ。
だから私はこういう日にはあることを心がけている。
それは、自分の周りに意識を集中させること。
耳を澄ませば、鳥のさえずり。
学校へ向かう子供のはしゃぐ声。
通り過ぎる車の音、信号待ちの人々。
うるさい上司の小言も、聞こうと思えば苦ではない。
お弁当の卵焼き、ゆっくり味わえばいつもよりも美味しく感じる。
沈む夕日も見つめてみれば、こんなに眩しいものだと思える。
少し熱いお風呂も、身体を芯まで温める。
普段は気にせずつけてるテレビも、耳を傾けてみれば意外と面白い話題。
横になったベッドも、私の身体をしっかり支えてくれてる。 ふかふかの毛布は優しい肌触り。
つまり、何が言いたいかと言うと。
普段、気にもしないことを気にすれば。 1日なんてあっという間なんだ。 たとえその日が運勢最悪でもね。
「おやすみ」
私は今日にお別れをして、眠りについた。




