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第4章 影刀零
鎌倉の外れ、朽ちかけた古い社で鋼兵衛は足を止めた。
白雪が彼の肩から降り、警戒するように耳を立てる。
「――遅かったな、赤鬼」
暗闇の中から低い声が響いた。
銀のメッシュが入った黒髪の青年が、ゆっくりと姿を現す。
影刀零。
同じく転生者であり、猫を何よりも愛する男。
零は静かに鋼兵衛を見つめ、淡々と言った。
「猫を守るためなら、幕府ごと壊しても構わない。
お前は……どうなんだ?」
鋼兵衛は無言で刀の柄に手を置いた。
白雪の九本の尻尾が、静かに揺れた。
鎌倉の外れ、朽ちかけた古い社で鋼兵衛は足を止めた。
白雪が彼の肩から降り、警戒するように耳を立てる。
「――遅かったな、赤鬼」
暗闇の中から低い声が響いた。
銀のメッシュが入った黒髪の青年が、ゆっくりと姿を現す。
影刀零。
同じく転生者であり、猫を何よりも愛する男。
零は静かに鋼兵衛を見つめ、淡々と言った。
「猫を守るためなら、幕府ごと壊しても構わない。
お前は……どうなんだ?」
鋼兵衛は無言で刀の柄に手を置いた。
白雪の九本の尻尾が、静かに揺れた。