2/6
第2章 幕府の使者
数日後、村に鎌倉から使者が訪れた。
黒い直垂を着た武士が二人、鋼兵衛の田んぼの前に立っていた。
「赤鬼鋼兵衛殿、源頼朝公よりの御沙汰である」
鋼兵衛は黙って琵琶を置いた。膝の上の白猫が、ゆっくりと目を覚ます。
「…俺は田んぼを耕す身だ。御沙汰など、受けぬ」
「これは御命令だ。断ることはできぬ」
使者の声は低く、重かった。
鋼兵衛の銀髪が風に揺れた。大きな手が、ゆっくりと刀の柄に掛かる。
白猫は静かに彼の肩に飛び乗り、じっと使者たちを見つめていた。
数日後、村に鎌倉から使者が訪れた。
黒い直垂を着た武士が二人、鋼兵衛の田んぼの前に立っていた。
「赤鬼鋼兵衛殿、源頼朝公よりの御沙汰である」
鋼兵衛は黙って琵琶を置いた。膝の上の白猫が、ゆっくりと目を覚ます。
「…俺は田んぼを耕す身だ。御沙汰など、受けぬ」
「これは御命令だ。断ることはできぬ」
使者の声は低く、重かった。
鋼兵衛の銀髪が風に揺れた。大きな手が、ゆっくりと刀の柄に掛かる。
白猫は静かに彼の肩に飛び乗り、じっと使者たちを見つめていた。