50話
祝・50話!
「デモンズ・ブレード・ショット!フルオープン!!」
デーモンロードの肉体から無数の剣が生え、それが宙に浮かんでいる。
そして、剣は私たちを突き刺さんと飛来する。
「『雷域』!『磁界』!!」
私は前方に雷のフィールドを展開する魔法を行使。そして雷に強い磁力を持たせる。
すると剣の雨は雷域の雷を吸い込み、そしてその磁力で互いにくっ付く。肉体経由で作られた剣だが、素材は金属製の剣と何ら変わらないようだ。
剣が一つの塊となり、そのまま地面に落ちた。
「小癪な⋯⋯では、これはどうだ!ヘルズ・ネイル!!」
今度はデーモンロードの爪や骨、肉体その物が高速で射出される。『死至再生』があるのに使うということは、体を剣にするのと同様、『死至再生』のストックとは関係ない再生を前提とした攻撃なのかもしれない。
考えていても仕方ない。私たちはアリサの後ろに隠れる。
「全部防ぐわよ!!『巨大化』!『不動』!『衝撃分散』!」
アリサが防御系の戦技をフル活動し、巨大化した獅子王盾を構える。デーモンロードの爪や骨は鋭く、盾に弾かれた分が、壁や地面のあちこちに刺さっていた。
「うおっ!あ、危ないだろこのクソ悪魔!ちゃんとご主人様の危険を顧みろ!!」
「ふははは⋯⋯!これも防ぐか、劣等種!!デモンズ・トランスフォーム!!」
流れ弾が飛んできた太郎がキレるが、デーモンロードは意に介さない。
デーモンロードが新技を叫ぶと、右腕が巨大化する。大きさは相当なもので、右腕だけでオーガくらいはありそうだ。
「『紅蓮斬』!改!!」
デーモンロードの巨大化した腕によるパンチに対し、アリサは『紅蓮斬』と斬撃を飛ばす技術を組み合わせ、その右腕を切り飛ばした。
「くっ⋯⋯!ならばこちらはどうだ!デモンズ・グラブ!!」
切り飛ばした右腕もすぐに再生し、今度は地面に再生した右腕を当てる。すると、地面から幾つもの手が生えてきた。ゾンビ映画で、地面からゾンビが出てくるシーンみたいだ。
「更に追加だ!!デモンズ・トランスフォーム!!」
さらに生えてきた手が巨大化する。恐らく触れた所から手を生やすデモンズ・グラブという技に、手を巨大化させたデモンズ・トランスフォームを組み合わせることで、巨大な手が何本も生えてくる。そして、それは今にも私たちの足元まで来ようとしていた。
「みんな、私に触れて!『飛行』!」
飛行魔法『飛行』。効果はシンプルで、魔力を使って飛行することができる。自分及び、自分が触れているものが効果対象だ。
急いで3人を連れて空中に移動すると、1秒後には足元から巨大な手が生え、私たちを掴み潰そうとしていた。
厄介⋯⋯だがしかし。
「サーシャ、太郎⋯⋯えっと、あの男の人に結界魔法をお願い。私の魔法発動後は、一応私たちにもお願いね!」
「分かりました!『簡易結界』!」
「ありがとう!一掃するよ⋯⋯『轟雷球』!!」
「『立体簡易結界』!」
魔導神杖の魔石がキラリと光り、杖の先に青い雷の球が形成される。私の得意とする範囲殲滅魔法だ。
球の大きさが直径20メートルほどまで大きくなった所で、その球を射出する。
地面に触れた球は、内包する超強大な雷エネルギーが爆発。一気に全ての腕を焼き尽くす。
その威力は凄まじく、サーシャの結界の中でも少し肌がビリビリするくらいだ。
当然、デーモンロードもそのダメージは凄まじく、全身が灰になる。⋯⋯今だ!
「サーシャ!」
「はい!『立体簡易結界・陰』!」
先ほどのヘルズ・ネイルで飛ばしていた肉片。その一つをこっそり魔法で手元に寄せていたのだ。そして、デーモンロードがこの肉片よりも小さくなるタイミングで、肉片をなるべく小さく囲うよう、サーシャにお願いしていたのだ。
『立体簡易結界・陰』は、本来の『立体簡易結界』と異なり、結界の内側から外側への衝撃等を防ぐ、謂わば閉じ込めるための結界だ。
そして、その結界に閉じ込められた肉片は⋯⋯。
「よし、想像通り!」
「うわぁ、結界の中がミチミチになってく⋯⋯」
「気持ち悪⋯⋯」
「体積の戻ろうとする力が凄いですが、魔力が保つ限りは大丈夫そうです」
肉片は結界内で再生を始めた。しかし、デーモンロード全体を構成するにはスペースが足りない。しかも指先の肉片だった為、再生できたのは手の半分くらいだけだ。それが新たに再生される肉に押され、ぐちゃぐちゃと崩れていく。新たに再生する肉体が、既に再生した肉体を破壊。そのため新たに再生しようとする肉体が、再生した肉体を破壊する。これを放置しておけば、間違いなく限界が来て死ぬだろう。
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