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第77話 意識の消失
皮膚を食い破る力の強さに
思わず私は脳内物質を調整して
痛みの緩和を試みてしまった。
ちょっと負けた気分だが仕方ない。
痛くて気を失ったらもったいないもんね。
痛み緩和の物質を脳内に出すと
だんだん視界が狭まり、境界があやふやになっていく。
指先から冷えていくのは血が減ったからか
それとも脳内物質の作用だろうか?
時間の感覚がおかしい。
一時停止したり、意識が飛んで
突然目覚めたようなの中
食い破られた動脈からドクドクと溢れ出る体液。
自分でも知らなかったけど
サキュバス本体の体液はそれそのものが
催淫効果があるらしい。
血を失って倒れる私にオタ狼が覆いかぶさる。
ああ、大きな口が血にまみれて私を貪る。
きっとこれは我を失っているんだろう。
目とか完全に赤い。いや、普段青いわけじゃないけど。
クラクラしてくる意識、アドレナリンで保つのにも限界が。
生きてるって、幸せだと、こんな時に感じた。
私はやっぱり異常なんだと思う。
なにかを感じてる間は生きていることを感じられる。
オタ狼ありがと。
貧血からくる目眩と
貪られて揺れ動く視界の中
私は至福を感じていた。
命かけてできる最上のプレイじゃん。
私は幸せ者だなー少なくともあと一回はこれができる。
まだ生きていてもいいなって思えた。
オタ狼、ありがとう。最後の力で彼の頭を撫でた。




