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快楽転  作者: よるとば
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第105話 ひなの報告1

みんなの視線が集まる中、ひなが重い口を開く。


「さ、最初は、願いを叶えるためになんでもしてやるって

思って探し回ったの。空を飛べるし、ドラゴンって

ナワバリ意識が強いから異様な気配に敏感で・・・。」


巨大な体躯で宙を舞う。その翼の羽ばたきは

大地の木々をも倒すため低空飛行は避けていた。

転憑依してから数日、なんとか飛ぶことに慣れた。

弟のドラゴンに噛み殺されたこの体の持ち主は

憎い、憎いと泣きじゃくりながらひなの魂とともに神の前にいた。

異常な支配欲と力でドラゴンの群を支配していたため

力こそ正義、のドラゴン一族はだれも歯向いはしなかった。

だからこそ気を許してしまった。弱いと思っていた弟に。

弟は支配を目的とはしていなかったが唆されたのだ。

意識を取り戻したひなはすぐに弟たちを噛み殺した。

ひなにとって兄以外はただの物だから。


以前より支配こそ薄れたものの潔癖症のひなに

周りは恐れつつも従った。すべてを白く、美しく。

それがドラゴン一族の至上命令となった。

支配権を取り戻したひなはさっそく“対戦相手”を探す。


地上に潜む気配には敏感で自分の城からでて

しばらく飛んだ先でさっそく異様な気配に行き着いた。

敵、だと感じるのだ。明らかな殺気。

ドラゴンであることで力を過信したひなは

速度を緩めず近づいた。

その時突然、攻撃だと思われるものを受けた。

おそろしいほどの狂気の笑い声。

絶望に狂った人間の断末魔のような

叫び声のような、悲鳴のような。


それは、恐ろしいほどはっきりと、攻撃してきた。


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