本当は全部、気づいてたよ
あの子は私の幼なじみだった。
いつも一緒にいた気がするし、いつもは一緒じゃなかった気がする。
私はあの子が一等好きだった。
それと私は小さい頃から動物が大好きで、公園に行っては鳩を追いかけ、あの子の家に行っては猫のヨークに引っ掻かれた。
あの子は動物がそれほど好きじゃなかったけど、私のように過干渉ではなく自然体で接するので、すぐに動物が懐いて私はいつも恨めしかった。
人に対してもそうだ。
私は人間が大好きでいつでも全力だから一緒にいると楽しいけど疲れる人と認定されていたのに、彼女は自然と人に囲まれていた。
私はあの子に何事にもついぞ勝てた試しがなかった。
あの子は控えめだがしかし、私のことになるとその独占欲と思える我儘を発揮した。
私はそれに仄暗い歓喜を感じていて、その独占欲を煽るように他の子と遊んだりした。
その度にあの子の青く燃える瞳を見て、私は悦びに自分の胸が震えるのを他に比べるものがないほど好んだ。
あの子は本当に可愛かった。
黒い髪は自然とウェーブがかかっていて、おとぎ話の白雪姫みたいだった。
白い肌に黒いつやつやした髪と真っ赤な唇がよく映えた。
あの子とお昼寝をするとき、私はあの子の手を握っていた。
私はそのふくふくした手を握ってあの子の気持ちが伝わってくるように願った。
あの子に時々私の手をぎゅっと握られると、私はなんだか悲しくなった。
嬉しいのに、嬉しすぎて悲しかった。




