085⚫️幽霊船 & 086⚫️調査艦隊も発進!
085⚫️幽霊船
赤い酸の海を黒い影が行く。
黒い、というよりも
不気味な古色と表現することが適切だろう。
無人の海上艦が何故、航行しているのか。
何故、その外壁が腐食して沈まないのか。
何故、整備不良にならないのか。
何故、射程距離内の航行船を、見境なく攻撃するのか。
不思議を形にしたその船の名は
’幽霊船’である。
086⚫️調査艦隊も発進!
「幽霊船?そんなものがこの銀河連邦宙域にいるの?」
マリカが操縦コックピットから尋ねた。
「そうだ、’操舵手’。連合艦隊からの知らせだ。」
調査艦隊のグレッグ大佐は、冷静にクルーに告げた。
クルーといっても、全員で5人しかいないのだが。
「艦長、ということはその’幽霊船’を探せということですな。」
副長のドリル・H・クドーが応えた。
「これは小説のいいネタです。行きましょう、艦長!」
’その他’の何でも屋=ルドルフ・トナカイが嬉しそうだ。
「でも、また、わたしたちですかあ?おじさん、いや、司令長官、ちょっと依頼ごとが多すぎませんか?」
’おまけ’から’もひとつ’に昇格した、’その他’の補佐をするルナ・オオイケが戸惑う。
「まあ、そういうな。我々の’恐竜ハンター’だの’幸運の女神が爆笑する連中’だのと言う異名がダテではないと証明してやろう。」
グレッグ・フォンベルト・アンダーソンは、まだ、本気で興奮していない。
なぜなら、お国言葉が出ていないからである。
その調査艦隊旗艦’エンターサプライズ’号のブリッジは、小さな笑い声に包まれた。




