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051⚫️虹色の雨 & 052⚫️夢の中へ

051⚫️虹色の雨


なんだ、あれは?

艦のすぐ上を、信じられない速度で通り過ぎた。

あの大きさ・・・鳥ではない。

竜か?いや、空を飛ぶクジラという噂もあったにしては小さい・・・。

どれも違う。なんだ、あれは。

雨・・・?

虹色の雨・・・。

おかしい・・・。

まぶたが・・重い・・・。

眠・・・。



052⚫️夢の中へ


高度は安定している。

タラフクを中心に広がる大編隊は、

訓練どおりの間隔を保ち、海上の目標を捉えた。

眼下には、風を受けて進む帆船の艦隊が列を成している。

帆の張り具合、船体の傾き、波の乱れ。

それらだけで進行方向も速度も読み取れる。

操縦桿をわずかに倒し、散布位置へ向けて角度を調整した。

帆船の甲板には兵が密集し、上空を見上げている。

規律はあるが、動きは硬い。

その硬さが、むしろ脆さに見えた。

タラフクの散布スイッチに指をかける。

よし、狙いどおりだ。

水滴が朝の光を受けてきらめき、風に乗って広がる。

僚機と散布範囲が重ならぬよう、僅かに機体を傾けた。

編隊全体が、静かに、正確に動く。

液体が甲板へ降り始めると、兵士たちが慌てている。

指を差し、叫び、戸惑い、空を見上げる。

その反応は鈍い。

浴びた時点で、すでに効果は始まっている。

一隻、また一隻と、甲板の動きが鈍る。

帆は風を受け続けているのに、船の進みが緩やかになる。

舵を握る者が倒れたのだろう。

旗艦のマストに掲げられた旗だけが、風に揺れていた。

抵抗はない。

攻撃もない。

静かに眠りが広がっていく。

深く息を吐き機体を旋回させた。

その前後左右を、ゼロ号の大編隊が呼吸を合わせて動く。

虹色の雨は波に溶け、海へと消えていった。

任務は順調である。


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