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030⚫️我らの’世界線’での進歩の歴史
アジアからオーストラリアまでの約3,400キロに及ぶ大海原は、移動手段の進化によってその’長さ’を劇的に変えてきた。
中世ヨーロッパの高速帆船であるカラベル船を駆使しても、この距離の踏破には15日から30日を要する。未知の海域を進む不安や食料補給、風待ちの時間を考慮すれば、さらに数ヶ月を費やす命がけの長旅となったはずだ。
一方、第二次世界大戦期を代表する戦闘機である零戦を用いれば、景色は一変する。巡航速度で飛行で給油の問題を度外視すると、わずか6時間から8時間で到達が可能だ。中世の船乗りが1ヶ月かけて見つめた水平線へ、半日足らずで降り立つことができる。
かつて数世代の船乗りが挑んだ絶望的な距離は、技術革新という翼を得て日帰りが可能な範囲へと凝縮された。この移動時間の短縮こそが、世界を一つに繋ぎ、地理的な障壁を無効化してきた文明の歩みそのものなのである。




