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数知一二三
数知一二三、男、陰陽師。
そうして、僕は、現実に戻った。
咲真とまた逢えたことは嬉しく思う。けれど、いなくなってしまった妹のことを考えれば、心中はいささか複雑だ。加えて、かつては僕が持っていた法式を、今は咲真が背負っていることに対しても、言葉にならない罪悪感がある。
――僕の意図したところではない。
何がどうなったのかは、これから調べるつもりだが、気付いた時には現在と過去の狭間に落とされていて、僕の日常はそこで一度途切れた。時間感覚そのものが曖昧なので、何年と、そう口にすることは憚れるが、それでも僕はまた戻ってきたのだ。
そう。
かつてと、同じ年齢で。
今では咲真と同い年になってしまったけれど――まあ、そこに関しては、大した問題にはならない。ただ、僕を世話してくれたあの人がどうなったのかは、確認することができないけれど、少し気がかりではあった。




