臥榻の側で脈を診る(上)
私はなお半ば寝台にもたれ、全身の倦怠はまだ去らぬものの、少しも気を緩めることはできなかった。
私はよく知っている。己が今置かれている立場が、刃の上を歩むよりも危険だということを。
私は建興十二年、五丈原、蜀漢北伐大営の中枢に落ちた。帳の外には幾重にも重なる親兵、帳の内には風前の灯火ながら、なお生殺与奪の権を握る諸葛丞相がいる。先ほどの「我は千年の後から来た。蜀漢がついに亡国すると知っている」という一言、もし相手が疑い深く殺を好む主君であれば、この時すでに身首を分かち、弁明の機会すらなかっただろう。
だが眼前のこの方は、諸葛亮だ。
一生謹慎し、事ごとに躬親し、信義をもって蜀を治め、忠誠をもって主に報いた諸葛武侯だ。
まさにそれゆえ、私のその心底の遺憾を率直に突いた言葉が、本当に相手の心に刺さり、殺意を一時止め、聞き届ける機会を得たのだ。
ただ、信任というものは蝉の羽のように薄く、一突きで破れる。
賭けには出られぬ。やり直す機会もない。ここで失策すれば、五丈原の秋風の中の名もなき屍に過ぎず、歴史の車輪は、相も変わらずあの息苦しい結末へ向かって進み続けるだけだ。
帳の外は空虚で恐ろしいほどだ。風が砂礫を巻き、ひと際ひと際天幕の布を叩いてさらさらと鳴る。この原野自身も震えているかのようだ。遠く渭水の濤の音が夜風に送られ、鈍く、まさに絶えようとする一息のようだ。
諸葛亮はゆっくりと寝台の脇の古びた木の椅子に座り、左手で軽く胸を押さえた。先ほど押し殺した咳は再び起こらぬものの、眉目の間の倦意はますます沈み、あたかも千斤の重荷が肩に圧し掛かり、このすでに酷使し尽くした身を徹底的に押し潰そうとしているかのようだ。
彼は再び問い詰めることはなく、ただ静かに私を見つめていた。その寒星のような目の奥に、微かな波が動く。私には分明に見えた。その中には吟味があり、疑惑があり、不満があり、また自分でも気づかぬほどの、「逆天改命」という四字への微かな望みがあった。
「千年の後……」諸葛亮は低く復唱し、その口調は複雑で測り難い。「そなた、この言葉を口にすればすでに斬罪だと知っているか」
私の喉元が微かに動き、乾いた声で言った。「知っています。」
「軍前で天命を妄りに語り、亡滅の語を広めれば、軍法により斬つべきだ。」諸葛亮の声は平静で、喜怒は聞き取れぬ。「蜀中のただの百姓であっても、漢室の興廃を妄りに論じれば、また大罪だ。ましてそなた、我が前で、蜀漢の亡国、北伐の無功を直に言うとは……胆力、なかなかのものだ。」
「私は妄言などではありません。」私は目を上げ、目光を堅くして、相手とまっすぐに見つめ合った。「私の言うことは、千年の史書に克明に記された事実です。」
「事実?」諸葛亮は軽く笑い、その笑いの中に幾分かの蒼涼、幾分かの自嘲があった。「史書の成敗は、皆、後人が筆を落とす。勝てば王侯、敗れれば賊寇。我が一生の為したところ、まさか千百年を待って、乱世を経験していない一群の者どもに論定されねばならぬとでも?」
私は一瞬沈黙した。
この誇りはわかる。
眼前のこの臥龍先生は、二十七歳で山を出て、博望坡で火を放ち、呉と結んで曹を抗し、荊州を取り、益州に入り、南中を平らげ、六たび祁山に出た。一生、算に遺策なく、天下を縦横した。強大な曹魏に対してさえ、真に頭を下げて降ったことはない。
このような人物が、どうして「天命に逆らえず、師未だ捷せず」という末路を甘んじて受けようか。
私は扶桑に生まれ、幼い頃から、四海に伝わる『三国』の物語に夢中だった。日本の教科書や芝居の中で、武侯が五丈原で星と散るのは、無数の人が扼腕する一幕だ。私は誰よりもよく、この誇りの重さを知っている。
「丞相、ご存じですか。」私はゆっくり口を開き、声をきわめて低く落とし、二人だけに聞こえるように言った。「後世に、千古に伝わる一つの史書があり、名を『三国志』と言い、晋の臣・陳寿の手になるものです。この書は偏らず私せず、実直に乱世の群雄の生涯を記し、丞相の一生に対しては、この上なく崇敬しています。」
「晋の臣?」諸葛亮の眉峰が微かに上がる。
「然り。」私は頷く。「曹魏の後、司馬氏が簒奪して自立し、国号を晋と改め、ついに天下を一統します。そして『三国志』を書いた陳寿は、晋の臣でありながら、丞相の功を抹殺するに忍びず、かえってこの上なく敬重しました。」
私は言葉を切り、一字一句、明瞭に語った。
「書に記します。丞相は『科教厳明、賞罰必ず信、悪を懲らさざるなく、善を顕さざるなし。吏の奸を容れざるに至りては、人自ら励み、道に遺物なく、強は弱を侵さず、風化粛然たり』と。」
「また評して曰く、『諸葛亮の相国たるや、百姓を撫で、儀軌を示し、官職を約し、権制に従い、誠心を開き、公道を布く……邦域の内、咸な畏れて愛す』と。」
これらは後世の史家の定評で、私がむかし繰り返し読んだ時、すでに暗記していた。
諸葛亮は静かに聞き、もと張り詰めていた口元が、微かに幾分か緩んだ。目の奥の鋭さがそっと消え、言いようのない温かな色の中に溶けていった。
彼が一生求めたのは、決して個人の威名でもなければ、千古に名を残すことでもない。求めたのは、ただ漢室の中興、百姓の安定、先帝の託付に背かぬことだけだ。
だがこの時、私という千年の後の者の口から、己が死んだ後、敵国の臣でさえ敬服せざるを得なかった評断を聞いて、このすでに生死を度外視した丞相の、眉間の深い皺が、音もなく半分ほど緩んだ。
ただ――
「功過是非は後人が評する。我はすでに看淡した。」諸葛亮は軽く目を閉じ、声は低い。「だが、我が死んだ後、蜀中はどうなる。漢室……本当に再び興る日はないのか。」
ついに最も核心のところへ問うた。
私の胸が締め付けられた。
次の一言一言が、眼前の千古の名相の心境を揺るがし、ひそかに五丈原全体の情勢を動かすだろう。
あまり細かく語れば、未知の変数を招く恐れがある。またあまり浅くては、信を得がたい。
私は斟酌し、しばらくしてからゆっくり言った。
「丞相が五丈原で病を得て崩じた後、蜀軍は密かに喪を発せず、安んじて撤退します。司馬懿の追兵が至り、丞相の木像を見て、詐死と思い、慌てて退きます。後世に『死せる諸葛、生ける仲達を走らす』という説を残します。」
諸葛亮はそれを聞き、微かに呆け、やがて軽く首を振り、低く一息ついた。「仲達、我と相持つこと多年、知己知彼、さすがというべきか……」
その口調に嘲りはなく、ただ旧き好敵手への一缕の複雑な感慨だけがあった。
私は続けて言った。「丞相が天に帰した後、軍中の大権は、まず楊儀、姜維らに渡ります。だが、丞相が生前最も倚り頼んだ大将・魏延は、楊儀と睦まじからず、謀反の誣りを受け、ついに誅殺され、三族ことごとく滅びます。」
「何?」
諸葛亮ははっと目を見開き、眸中に驚きの色が一瞬走った。
「文長……謀反?」彼の声は微かに沈み、幾分かの信じ難さを帯びていた。「文長は気性高く傲り、人下に居るを甘んじぬとはいえ、忠心をもって漢に事え、漢中を鎮守すること十余年、勲功著しい。どうして謀反などしようか。」
魏延、字は文長。
蜀漢後期の稀なる猛将で、勇あり謀あり。漢中を十余年鎮守し、魏軍も敢えて来犯しなかった。諸葛亮はもとより彼をある程度抑えてはいたが、その忠勇を深く知っており、魏延が「謀反誅殺、三族夷滅」の末路を辿ろうとは、一度も思ったことがなかった。
私は軽く嘆息した。「本当に反したのではなく、ただ権力争いで睦まじからず、また誰も均衡を圧し切れず、ついに悲惨な結末を招いたのです。蜀中はもとより人材凋零し、魏延の一死は、さらに一臂を折ることとなりました。」
諸葛亮は沈黙して語らず。私は彼の指が寝台の脇を軽く叩き、指節が微かに白くなっているのを見た。
だが彼が最も憂えたことは、すでに起こっていた。
「その後は?」諸葛亮の声は低い。「蒋琬、費禕は、蜀漢の大局を支えられようか。」
私の心に一凛としたものが走った。
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