悲しみと怒り
「ど、どうして、、」
エルシアが絶望のあまり、声を漏らす。その間、ユングとヨルナが男に斬りかかる。しかし、ユングの剣は、メイスに引っ掛けられ、そのまま地面に押し込まれた。ユングに気を取られている隙に、男の影からナイフを刺そうとするも足で蹴られ、吹き飛ばされる。
〚やはり、そう簡単にヒーラーは殺せませんか。〛
男は溜息を付きながら、メイスを強く握りエルシアの方へ向かう。
その間、エルシアの心情は、、、、
どうして、
どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、
愛する者が消えていない事への喜びと、敵として眼の前にいるという悲しみ。
エルシアは、胸に大きな穴が空いたのを感じた。
しかし、その一瞬の混乱も今まで培ってきた経験と体験で、本能的に理解する。
ヴィルゲートは、敵なのだと。しかし、感情が否定してしまいます。
どうして、神様、私はヴィルゲートと会いたいとは言いました。しかし、こんな会い方は望んでません。これは、きっと罰なのでしょう。
でも、なんの罰なのかを教えてください。神様!!
エルシアは一息吸って決心する。
ヴィルゲート、私は貴方を殺します。仲間を同族を殺す貴方は、もう私の知っている騎士ではない。そして、そんな貴方を私は見たく有りません。
『エリアヒール』
エルシア周辺が緑色の光に包まれ仲間の傷を癒やす。それと同時にアンデットにダメージを与える。
はずだった。
〚光の剣〛
攻撃を受けた素振りも見せずに聖魔法を発動。しかし、その魔法は神から受けた加護とは思えないほどの黒く吸い込まれそうな漆黒の剣が複数浮かび上がった。
〚死ね〛
「させない」
声とともに、矢が男の胸を貫く。
「アンデットでも心臓を刺されたら死ぬでしょ。どうせグールか何かでしょ。」
荒い息とともに回復したヨルナが怒鳴る。しかし、相手はただのアンデットでは無い。
〚ハイヒール〛
男の奇跡により、身体は癒え、貫かれた心臓も再生された。その代わりに回りにいる草木が命を吸われるように、枯れ初め、強烈な神気をまとった。
「不死身か!撤退するぞ」
「ああ、あれは四天王級だ。もしかすると魔王に届くかもしれない。」
仲間のヴィントとユングの意見に共感するエルシア。
魔力は感じないが、一個体には分不相応過ぎるほど高純度な奇跡。
そう、感じてしまいます。この神気の感じ。たしかにあの人の神気。
ヴィルゲートから底が見えない神気の量。
しかし、此処までとは、コレではまるで
《神の使徒》のよう・・・・
〚逃がしませんよ。〛
黒い剣が撤退する彼らに向かって放たれる。
「任せろ!!」
ヴィントが盾で防御して跳ね返すが、
一本、一本の剣がカーブを描いて進路を変更、ヴィントの後ろに回って聖女エルシアに突き進む。
「エルシア危ない!!」
強い衝撃とともに視界の直ぐ側にヨルナが顔が目の前に、、、
「早くしなさい、逃げなさい」
ヨルナが笑顔をエルシア達に向ける。
「皆んな、今までの旅、一緒に連れて行ってくれてありがとう。」




