第41話:突撃!ザックの家!
今日は短めです。
「ルネスさん、ルークのお母さんだったんですね!食堂で働いてるって聞いてたからびっくりしました。」
「あら、食堂では相変わらず働いてるわよ。ここからもうちょっと行ったところにある『幸運の玉子亭』、行ったことない?市場の方は母の店なのよ。」
「あります!俺、あそこのオムレツが好き!」
「おいテメェ人んちの母親に媚び売ってんじゃねえ。」
「ディヒト、今だ!あいさつ!」
「息子サンにハ〜、大変オ世話ニなっテおりまス〜?」
「あははっ!無理しなくていいよぉ、草原の子。ディヒト君と、アラタ君。こちらの方こそ息子がいつもお世話になっています〜。」
最近おばあちゃんのお店を手伝うようになった女性がまさかのルーク母だった。ルークの下には弟一人と妹三人がいるそうだが、ルネスさんは五人の子持ちには全く見えない。
妙におばちゃんくさい仕草や話し方が、ともすればキツく見えてもしまいそうな顔の印象を柔らかくする。他人を緊張させない、親しみやすい美人さんだ。
ルークの実家は市場のお店から歩いて15分ほどだった。なかなか便利なところに住んでいる。ギルドと領主館の中間くらいのところだ。玄関は乗合馬車の通る道に面したところにあり、裏は小さな庭がある。
「ただいま~、お兄ちゃん達連れてきたわよ~。」
「こんにちは、おじゃましまーす。ほら、ディヒトも。」
「おじゃましまーす。」
「親父ー!いるか~?」
すると、奥の部屋からザックらしき声がする。そのままルネスさんについていくと、おくつろぎ中のザックがソファでだらけていた。
「おー、アラタも一緒か。見ての通り俺は全力で休みを楽しんでいる。俺の邪魔すんなよ。」
「おっちゃん相変わらずだな。」
「今この瞬間から俺はザックさんではなくザックと呼ばせていただくことにする。」
美人な嫁さんにイイ感じの息子、便利な場所にある広めの家、遊んで暮らせると豪語できる貯金に引退を惜しまれる仕事の能力の高さ。
「俺はザックがうらやましい…。」
「なんだ、嫉妬か?俺は痛くも痒くもねーぜ。」
ニヤニヤしながら寝っ転がるザックにルネスさんの声が飛んでくる。
「成人したての子になんてこと言ってんだい!いいからこっち手伝いな!」
なんか尻に敷かれている背中さえ勝ち組の貫禄だ。うらやましいことこの上ない。実家帰りたい。あ、帰っても状況は大差ない。泣いてもいいかな?
「そうだザック。この子達に言いたいことがあったんじゃなかったっけ?」
「あー、そうそう。忘れるとこだったわ。」
リビングに戻ってくるザック。ヴィントを外に繋いでくるディヒトとルークを待ってから、ザックの話が始まった。
「なあ、お前らが領主様に提出した魔法に俺の昔の仲間が興味を持ってな。会いたいって言ってるんだが、会うか?」
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ではまた来週土曜日に。




