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魔法使いになった俺、ちょっと実家に帰りたい  作者: ぼっち飯


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第31話:詠唱

屋内なはずなのになぜか見渡す限りの草原。ダンジョン、不思議なり。草原といえば高級食材クソトカゲを思い出す。あの時1人だった俺は今や5人と1頭の仲間を得た。


フォンゾが(ファイア)に込める魔力を少しづつ増やし、小さな火が空中で爆発するのをあーでもないこーでもないしている皆を見ながらさっきの大爆発に思いを馳せる。


この世界の魔法の属性は6つ。火、風、土、水、光、闇だ。

小さな火を起こしたり、コップ一杯程度の水を出したり、いわゆる「生活魔法」と呼ばれる魔法も、誰でもが使えるわけじゃない。


適性の有無は魔道具で見ることができるけど、いくら適性があってもそれを使えるだけの魔力量がなければ魔法として発動することはできない。発動を補助するものとして呪文の詠唱がある。そして発動できた後もどのくらいうまく使えるかは本人の努力次第だ。


ディヒトの魔力量は一般的で、適性は主に風と火。土と水は最低限だった。ということはかなり努力しなければコップ半分の水を出すだけで疲れ切る可能性もある。魔力量から言っても、そよ風を起こしたり、火種を用意したりするのはまあできるだろうな、という感じ。


一般的魔力量の人が攻撃魔法を習得しようと思ったら、繊細な魔力操作のセンスに加え、数年にわたる血の滲むような努力の果てにようやくサッカーボールくらいの大きさの火球(ファイヤーボール)を一日2、3発という感じらしい。


貴族の中でも、万が一を考えねばならない立場の人はいざという時の隠し玉として、火球(ファイヤーボール)突風(ガスト)水弾(ウォーターショット)を練習することもあるそうだ。


一般に「魔法使い」と呼ばれて冒険者としてやっていけるレベルの人は50人に1人くらい。大抵はひとつの属性を極めている。二属性、三属性を使いこなすような魔法使いは国が抱え込むレベルだ。魔法使いを100人集めたら、その内の1人か2人が複数属性を使えるのではないかと言われているそうだ。


さて、火の魔法使いとして知られているフォンゾは光と風の適性も持っている。この光属性というのが実に曖昧で、可視光線かと思いきや電気のような性質を持たせたり、癒しや浄化の効果があったり、使い手によって違う効果の魔法として発現する。加護を与えた精霊の影響が色濃く出るようだ。フォンゾは雷のような形に変化させることができていた。本人はハッタリに使えると言っている。


高校時代の朧気な記憶によると、火は電気を通すらしい。なんだっけ、あれだ。プラズマ。


『銀翼』の、一応俺より年下ばかりの仲間たちを見ながら、俺は思った。コイツら、ノリが高校生とか大学生なんだよな。実際、ディヒトだけ10代であとは全員20代だし。…うん。


必殺技を作ろう。


実態は火球(ファイヤーボール)に魔力多めなだけだけど、他の魔法使いからパッと見てわかるものじゃないはずだ。

なんか厨二くさい名前をつけて、フォンゾを恥ずかしい二つ名で呼ばれるような人にしてやるのだ!よし、こういう時のオスカーだ。


「なーなー、フォンゾって初球魔法とか生活魔法ならほぼ詠唱なしでできるじゃん。」


「そうだな。ちなみに結構すごいことだからな。これで上級とか、別属性も詠唱破棄できたら最早賢者の領域なんだぞ。あー、俺も初級くらいは詠唱破棄できるようになりて〜。」


おもむろにフォンゾの髪をわしゃわしゃっとかき混ぜ、いつものように文句を言われているオスカー。


「さっきの火球(ファイヤーボール)は名前だけで発動できてたじゃん。難しい魔法は詠唱が必要で、それってどんどん長くなるんだったよな?」


「そうだな。だから俺も絶対失敗したくない時は詠唱してるだろ。ま、俺の場合は『どういう風に治したいか』ってこともコントロールするための詠唱でもあるけどな。」


確かに。この間、別のパーティを助けた時オスカーは上級治癒(ハイ・ヒール)を使った時に詠唱していた。そんで詠唱が症状によって変化する。腕の傷を治すのか、内臓の損傷を癒すのか、言葉に魔力をのせて効果を具体的に指定している感じか。


「フォンゾは(ファイア)は詠唱破棄できるよね。」


「そうだな。火球(ファイヤーボール)だって本当は破棄できるけど、俺達が連携しやすいように言ってくれてるだけだしな。」


「あ、そうなんだ。(ファイア)の時みたいにしゃべりながら詠唱せずに火球(ファイヤーボール)を撃つことはできる?やってみてよ。」


「また何か変なこ」

―野球ボールくらいの火の玉が少し先の地面を焦がす。

「とを思いついたんだね?」


…魔法の研究の事になると倫理観が下がり気味になるフォンゾの見事な片手間火球(ファイヤーボール)。さすが俺の師匠。


「ってことはさ、さっきの火球(ファイヤーボール)を詠唱破棄した上級魔法に見せかけることができるんじゃない?」


「なるほど。…フォンゾの開発した魔法に見えるかもな。五倍の魔力であれだけの威力になるなら、大抵の魔物は一撃必殺。」


魔法の事も良く分かっているオスカーが食いついた。ルークも続く。


「ただの火球(ファイヤーボール)に見える謎の魔法を操る、若き天才魔術師が俺達のパーティに…?」


「フォンゾの必殺技…!」


エデルが呟く。更にディヒトが目を輝かせて言った。


「必殺技!それは格好良いな!黙って撃つのも良いが、フォンゾのイメージに合うような詠唱をわざとするのはどうだろうか!」


「みんな集合!これより僕の詠唱のアイデアを募集する!」


集合しているというのに集合をかけるフォンゾ。〈さいきょうにかっこいいまほう〉、皆で考えようじゃないか。楽しくなってきやがったぜ!

フォンゾはお気に入りのキャラなので、炎滅とか業火とか、自己紹介で名乗ったら恥ずかしい系の名前で呼ばれるようにしてやりたいです。


少しでも「面白い」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、下↓にある【☆☆☆☆☆】をタップして

【★☆☆☆☆】にしてくださると嬉しいです。なお、

【★★★★★】にしてくださるととても嬉しいです。


応援してくださる方、本当にありがとうございます。

読んでくれている誰かがいるってわかるのは、結構テンション上がります。


ではまた来週土曜日に。

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