超速の決着
『よし!今日はうちの秘伝を教えてやろう!』
『はい!』
僕は数日前、ルース兄様とやったことを思い出していた。
『うちの秘伝は雷を用いる魔法なんだが……これがちょっと不思議な魔法でな』
『不思議って何なんですか?』
『具体的には、超高速で物事を考えられるようになる。理屈はよくわかってないらしいが』
『そうなんですか?』
ルース兄様はうんうんうなづいている。
『さらにはまるで時が止まったように物が見えるという魔法なんだ。それを今から教えようと思う。ただ、これは長時間使うのは難しいってことも分かってな』
『はい!』
そして、雷の魔法を教わったことをヨツハに言うと、
『え?雷の魔法で思考強化?凄い魔法じゃん』
『ヨツハは理由を知っているんですか?』
『んー……人間って頭とか体動かす時に電気が命令の仲介してるってことぐらいしか知らない。その魔法はその仲介を強化してるんでしょ?負担は大きいけど強そう』
どうやら、ヨツハはなんとなく理屈を理解しているらしかった。
『でも、身体強化と併用すれば、もっと持続しそうじゃない?あれ、多分そのダメージも軽減してくれると思うよ?』
『なるほど!使える時が来たら使ってみます!』
『まぁ、そんな状況、中々来ないんじゃない?』
僕は、目の前にいる巨人に対して、ぐっと拳を握った。
「秒で倒します……!」
僕は目を閉じた。
今、秒間で増える魔力はおよそ30万。
雷の強化で、思考力を強化して、この強化を制御しきる……!
僕は、身体強化と、雷強化を同時に使用する。
その瞬間、巨人の動きはぴたりと止まった。
僕は地面を蹴る。
「おわっ!?」
しかし、とんでもない魔力を込めた身体強化の倍率はすさまじく、そのままアクマの上を飛び越えて行ってしまう。
僕は、咄嗟に前方に大振りをした。
すると、強いインパクトと共に逆方向の推進力を得る。
そう、僕は空気を殴った。
僕は、そのまま巨人の体を分断するように蹴りを入れる。
巨人は、まるでパンを分けるように簡単に真っ二つになる。
僕は、地面に着地すると同時にアクマに向かって跳ぶ。
アクマは未だ余裕の笑みを浮かべたまま動かない。
「おりゃあ!!!」
僕の渾身の一撃を、アクマにお見舞いし、アクマは地面にたたきつけられた。
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