検証、実験、解決
二話目です!!!
「へぇ……めっちゃ面白そうな話だね!」
「え、そうですか?」
「うん、私も考えてみていい?」
ヨツハがキラキラとした瞳でそう言うので、僕はつい断り切れず、
「え、えぇ。問題ないですよ」
と答えた。
まぁ、良い案が出てくれば、御の字かな、とだけ思っていた。
ヨツハは何かを思い出すかのようなそぶりで「うーん……」と唸ると、僕に向かって言う。
「じゃあさ、完全に防ごうとするとさ、どうしても魔力がたくさんかかるんでしょ?」
「はい」
「半分だけ防ぐのは?」
「え?」
ヨツハから突拍子もない案が出てきた。
攻撃を半分だけ防ぐ?
そんなことして何になるのかな……?
しかし、ヨツハはこれだ!と言うような表情を見せている。
仕方がないので僕は、そのことを念頭に置きつつ魔法を発動する。
ここにはトキシックさんも、他の皆もいないので、実際にやってみた方が計測が早い。
……あれ?
てっきり50くらいは消費するかと思っていた消費魔力量は、1程度になってしまった。
これだけで、95%の魔力の削減になっている。
「いや、消費魔力量はすごく減りましたけど、これじゃダメですよね……」
残りの50%はどうするのだ、と僕はヨツハの様子を見る。
ヨツハは僕の視線も意に介さず、じっと考えている。
「消費魔力量が1より小さいのが理想なら10%だけ魔法を防御する魔法はどれくらい消費するの?」
「え……?」
10%なんて、もはや守れていないだろう、なんて言葉は飲み込んで、僕はヨツハの言う通りやってみる。
言い出しっぺは僕だし、ヨツハがものすごく期待した目で僕を見てくるからだ。
10%だけ守る物だと、消費魔力量は1を切ってしまった。
0.05ぐらいかな?
でも、全く役に立たない魔法だ。
「その魔法の範囲を広げたらどれくらい魔力消費増えるかな!?」
「……これを実用化は難しいですよ。なにせ、ほとんど守れない魔法じゃないですか……」
僕がそう言うと、ヨツハはきょとんとした表情になる。
「え?」
まるで、何を言っているのか分からない、と言った感じだ。
「だから、これじゃ、意味が無いでしょう?」
僕がそう言うと、ようやくヨツハは合点がいったのか、ポンと手を打つ仕草を見せる。
「でも、それって一人で使うのなら、じゃない?」
「えぇ?」
ヨツハは、手に持っていたぴーしーをぱかっと開くと、カタカタと何かを押し始めた。
「ちょっと?ヨツハさん、一体何を——」
「見てよ、コレ!」
そう言ってヨツハが見せてきたのは、何かの表だった。1、2、3、4、と書かれた横には、0.9、0.81、と値がどんどん減っていく表だ。
「……これは?」
「魔法を同時に使う人数でどのくらい威力が削れるか」
この表を見ると、15人目で魔法の威力はほぼ20%まで落ち込んでいる。
50人も使えば、0.5%。
「これ……本当に!?」
「まぁ、重ね掛けができればだけどね。ちなみに、半分の場合はこっち」
そして見せた表は10人で威力が0.09%まで落ちている表だった。
50人の場合は、ヨツハが言うには、「10人の時の1兆分の1ぐらい」らしい。
1兆というのが、1万の1万倍より大きいと言われて卒倒しそうになった。
「まぁ、複数人が使うから、合計の魔力消費量はそれなりに大きくなるけど、村の人たちが自衛する、という使い方ならいいんじゃない?」
僕は、ヨツハの言うことに目が覚める思いだった。
まさか、単独ですべて守るのではなく、大勢でできる限り被害を小さくする。
「どこでそんな方法を思いついたんですか!?」
「え?いや、倍率の重ね掛けはよく見る方法だからね……ソシャゲで」
「そしゃげ?」
「気にしないで」
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