ヨツハの力
朝食を食べ終わった後、僕たちは一旦部屋の方へと戻ってきていた。
幸いにして、本日は学校が休みであるため、結構な時間、空いている。
とりあえず、ヨツハとどうするか、考えていたところ、ヨツハから
「少しだけ、話があるの……」
と言われた。
「なんですか、話って?」
僕はヨツハの部屋に案内してもらい、話を聞く。
ヨツハは緊張していて、真剣に僕を見ている。
「その、もしかしたら頭がおかしいとか、有り得ないとか言われるのかもしれないけど……」
ヨツハは、息を一つ吸って話す。
「私って、魔法が使えるんだけど……それが、魔力を他人から吸い取る魔法と、魔力から何かを作り出す魔法なの」
「……へぇ、そうなんですか」
僕は、聞いた事が無い魔法を聞いて首を傾げたが、そういう魔法もあるんだと納得する。
「私、魔力から何かを使う魔法は使ったことが有るんだけど、それで一千万あった魔力が0になっちゃって……」
僕はその言葉に目を見開いた。
「一千万!?」
ルース兄様の十倍の魔力量を聞いて僕は呆気にとられた。
それを使い切るという事は……。
「その、魔力から何かを作り出す魔法は物凄く大量の魔力を消費するんですね……」
「え?あ、あぁ……そう」
ヨツハは、それは当たり前だろうっていう目でこちらを見てくる。
しかし、そんな魔法をやすやすと使うなんて、思い切りのいい人だと逆に僕はヨツハを見る。
「で、できればでいいんだけど……」
「なんですか?」
「その、魔力を吸わせていただけないかって!」
そう言ってガバっと頭を下げるヨツハ。
僕は、その姿を見て考える。
……まぁ、僕の魔力は減るもんじゃないからな……。
「いいですよ」
「え、いいの!?」
ヨツハは再びガバっと顔を上げると、僕をじっと見る。
「でも、この世界、魔力は減ったら増えないんでしょ?」
「まぁ、確かにそうですけど……僕はちょっと例外みたいなものなので大丈夫ですよ」
「例外?」
そう聞いてくるヨツハの手を僕は握る。
「僕は実質魔力が減らないんですよ。とりあえず、その二つの魔法が見てみたいので、ぜひやってみてください!」
「あ、わ、分かった!」
そう言って、ヨツハはじっと念じるように集中すると、僕の手をギュッと握り返してくる。
「……この魔法は、吸う相手と直接接してないと使えないみたい」
「なるほど」
「じゃあ行くね!『マジックドレイン』!」
ヨツハが一言言うと、僕の中から何かが吸われていく感じがする。
僕はパッとボードを開く。
すると、魔力の値は『1億』だったのが、みるみるうちに減っていき、『7000万』ほどになると、ヨツハが手を離した。
「ちょっと吸いすぎちゃった。大丈夫?」
「ええ、問題ありません」
「じゃあ、確認っと……うわ、上限超えて回復してる!」
「それで、何かを生み出す魔法は?」
「あ、そうだね。とりあえず、分かりやすく食べ物がいいよね……」
そうヨツハが言いながら手を正面にかざす。
すると、手をかざした部分に、何やら袋が出現した。
袋には何か入っているようで、地面に落ちると、ガサッと音がした。
「これは……?」
「ポテチ!」
「ポテチ……?」
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