案内
「それじゃあ、部屋はここを使ってください。ちょうど空いている部屋ですから」
「あ、ありがとう……」
「?大丈夫ですか?」
少し腰が引けている様子のヨツハに僕は声を掛ける。
「いや、思ったよりいい部屋だったから……」
「気にしなくて大丈夫ですよ。使ってない部屋だったので」
そう言って、僕は部屋から出て行こうとする。
今日はゆっくり休みたいんじゃないかと思っていたからだ。
「あ、ちょっと待って!」
すると、ヨツハに呼び止められた。
「ちょっと聞きたいことがあって……時間は大丈夫かな?」
少しだけ申し訳なさそうに聞いてくるヨツハ。
「あぁ、問題ないですよ。なんですか、聞きたいことって?」
「えっと……魔力ってどうやって回復させるの?」
「……へ?」
僕がそうやって聞き返すと、ヨツハはあたあたし始める。
「あ、えっと、ちょっとここに来た影響で少しだけ記憶に混乱があるって言うか?でも確認したら、魔力が0だったから、どうやったら回復するのかなって……」
「えっと……」
僕は質問の答えに詰まってしまった。
魔力が0っていうのは、割と絶望的な状況である。
勿論、生活基盤は子供の為にもある程度魔力を使わずとも成り立つようになっている。
しかし、ある程度だけで、大抵は魔力のある大人に補助してもらって生活を行うことが大半なのである。
でも、何とかヨツハにショックを与えないように説明をしようとする。
「あの、そのですね……魔力って回復しませんよ……?」
「……え?」
ヨツハはきょとんとした顔をする。
しかし、その言葉を理解すると、青ざめてしまった。
「う、嘘でしょ?そんなこと、ある!?」
「はい、残念ながら……」
「それじゃ、どうやって——」
すると、ヨツバはぶつぶつと何かを言い始めた。
「あの、大丈夫ですか?」
「……ちょっと考える時間をちょうだい。気持ちの整理がしたい……」
「わかりました……」
僕はそう言ってヨツハの部屋を後にした。
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