次の実験!
——翌日。
僕は研究所に来ていた。
研究所の一室に入ると、ハイント様が、わくわくした様子で待っていた。
「来たか!待っていたぞ!」
「楽しそうですね」
「まぁな!可能性があるとすれば、このラインではあるからな」
十万もの魔力を一瞬にして消費する。
こんなバカげたことを行う人間はいない。
「流石の私でも秒単位でしかもたないからなぁ。まぁそれでもやってたんだけど……」
「そうなったら私が母様を止めています」
「とまぁ優秀なストッパーがいるからなぁ」
と頭を掻くハイント様。
「ま!話は変えて、実験を始めましょうか!」
「はい!」
僕たちは、実験場に足を運ぶ。
そこには先に来ていた研究者もいたようでハイント様の登場に驚いている。
「しょ、所長……!すみません、退いた方がいいでしょうか!?」
「あぁ、問題ない。出力を見るのが目的で本格的な検査は行わないからな」
「は、はい!」
研究者はその言葉を聞いて、すっと自分の所に戻った。
「じゃあ、力を込めてみてくれ。魔力はたまっておるだろう?」
「はい、分かりました!」
僕は、意識して魔力を込めていく。
全身に十万の魔力を使い、体を強化する。
「強化、完了しました!」
「じゃあ、それで跳んでみてくれ」
「はい、わかりまし、った!?」
地面を蹴った瞬間、目の前にいたはずのハイント様の姿は掻き消え、辺りは真っ青になる。
「あ、あれ、ここ、どこ?」
周りをきょろきょろと見回すと、ずっと下の方に雲がある。
「え……、もしかして、ここって、ずっと空の上!?」
てっきり、3~4倍ぐらいになるんじゃないかと検討を付けていた僕とハイント様。
想定外の出来事に、頭が真っ白になる。
「というか、これって落下し終わるまで身体強化が持つか!?」
僕はボードを開く。
今日は、念のためにじっくり強化した後、クリックできる時間を10分残していた。
現在の魔力量は、およそ120万。、今の強化率だったらおよそ12秒。
僕は、今できる全力でクリックし始める。
今のボードはこんな感じ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
魔力 1287492
____
|クリック|
————
MpD:6412817.00 MpC:80512.00
ショップ▼
マジッカーボード 必要魔力7546763所持数140 MpD+40960
鋼の肉体 必要魔力95489 所持数70 MpD+320
精霊さん 必要魔力110347 所持数60MpD+1600
格闘家ジェイムズ 必要魔力141343 所持数50 MpD+3200
魔法使いアレクサンダー 必要魔力353357 所持数50MpD+8000
???
称号◀
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
10分でもたくさん魔力を増やせるようにMpCを増やしてくれるマジッカーボードを重点的に強化した結果、こうなった。
まさか、それが功を奏すとは……!
クリックは、大体一秒に最高2~3回できるので、生み出せる魔力は大体16~24万。つまり、10分間ならボードに集中すれば拮抗できる!
僕は必死に連打をして魔力を稼ぐ。
体は下の方に引っ張られて落ちていくが、まだまだ地面は見えない。
身体強化を解くことも一瞬考えたが、非常に高いところが地上と同じ環境であるか不明だったので、安全を期すために切らなかった。それに、この強化率なら、多分落ちた衝撃にも体が耐えられる可能性が高い。
現在、魔力の回復量と、消費量はほぼ拮抗状態。
しかも高さはさっきの半分ぐらいのところまで来たんじゃないかと考えられる。
時間も5分経ってないように感じる。
この調子なら多分大丈夫だろう。
そう思った僕は、少しだけ安心すると同時に、ここまで高く飛べた理由を考えつつ。
無事に6分ほどで、地上に生還したのだった。
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