少女は異世界をひた進む
「マジか……」
広い草原でスマホ片手に打ちひしがれる少女。
彼女は昨日、魔力をほぼ全消費して様々な物を生み出し、そして寝たのだ。
そこから起きる結末はたった一つ。
「まさか、今日になっても魔力が1も回復してないなんて……」
少女は自身のステータスを確認する。
510/10000000
「これで生み出せるものって何?……あぁ、一応ご飯は何回か出せる……」
少女は残り魔力で必要そうなものを考える。
主に水、食料。それ以外にも欲しいものはあったが、流石に食料に勝るものはあるまい。
「荷物……置いていくしかないか……」
少女は、じっと自分の生み出したものを確認する。
テントやら、発電機やら、ソーラーパネルやら。
現代レベルの生活を行いたいが為に出したものではあったが、これをそのまま持っていくのは体力的にも、物理的にも無理がある。
「しくったぁ~!」
少女は自分の行いを悔やまないタイプの人間ではあったが、それでも今回の事にはかなりの悔いが残った。
「ステレオタイプって、本当に恐ろしいわー……」
しかし、打ちひしがれている間にも無常にも時は流れていく。
流石に今の明るい時間帯を逃すわけにはいかないと、少女は歩き始めた。
片手にスマホ、そして背中にはできる限りの食料とモバイルバッテリーその他を詰めたカバンを持って。
それは、『創造』で作成した物をすべてここに放置していくのはあまりにももったいないと思ったが故だ。
「異世界チートでマップアプリが異世界対応しているなんてことは……ないよね」
さっとスマホのアプリを確認しつつ、あてもなく歩き始めた少女。
「道っぽいのがあれば、それをたどって人里につけるから!まずはそれを目指そう!」
そして歩くこと数時間。
すでに足は棒のようになり、何度かの休憩を取りつつ、移動を続けると、ある程度の幅で草の無い道があるところを発見した。
「あった~!道!」
当ても無い旅路は精神をゴリゴリと削り、もはや心が折れる一歩手前であったが、なんとか希望をつないだ。
「これをたどれば、とりあえず人のいる所に行ける……!」
少女は一歩を踏み出した。
きっとこの先には人里があると信じて。
残り少ない魔力で食料をやりくりしつつ、少女は進む。
少女が、少年に出会えるまで、もう少しかかる。
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