魔法訓練前編
そして翌日。僕はいつものように学校に来た。
すると、いつもよりテンションの高いワンド君が話しかけてくる。
「なぁ、今日はアレの日だぜ!アレ!」
「アレ?」
そう僕が聞き返すと、ワンド君は高々と言った。
「そう、魔法訓練の日だ!」
魔法訓練。
月に1度しかない特別な授業で、魔法の使い方を実技で行う日らしい。
「初めての魔法訓練!いったいどんな魔法が使えるのか楽しみだな~!」
と、ワンド君はすごく楽しそうにしていた。
そして魔法訓練の時間がやってきた。
僕らは修練場に集まる。
すると、そこにはハイント様がいた。
余りにも高貴な人物の登場に、辺りはざわつく。
「が、学園長様!?」
「おー、やってるか!」
僕も、突然の登場に戸惑う。
そんな僕たちに気づいてか、ハイント様が話し始めた。
「今日はな、初めての魔法訓練と言うことで、魔力測定を行ってもらう。
高位の貴族は、入学式の日にすませてあるのだが、皆はまだしてないだろうからな」
そう言って、ハイント様は見慣れた道具をみんなの目の前に置く。
「これで、魔法の撃てる限界値なども調べられるからな。魔法を使うためには必要な事だ」
そしてハイント様は、一人一人呼び出して魔力量の確認を行っていく。
この確認は、前の入学式の時と違い、他の人には見えない所でやっている。
しばらくして、ワンド君が戻ってきた。
「俺、まぁまぁだったよ!そろそろリックの番じゃないか?」
「そうだね」
僕も名前を呼ばれて、ハイント様の元へとむかった。
ハイント様の所に到着すると、ハイント様はパッと僕を見た後に
「はい、終わりじゃ。さっさと行け」
と言ってくる。
「……え?」
僕がそうポツリとつぶやくと、ハイント様は
「だって、研究仲間であるし、それに変則的なリック君の魔力は見たところでどうしようもないだろう?」
「そ、それはそうですね……」
「あ、そういえばリック君に言っておかねばならないことが有ったな」
「なんですか?」
「今度から十万の魔力で実験をしたいと思うのじゃが、魔力を貯めておいてほしいのだ」
なるほど、と僕は納得する。
今まで一万での身体能力の検証では、大体3~4倍の出力になっているということが分かった。
そろそろもう一段階先に行くのもいいという事だろう。
それに、僕の回復量もとんでもない値になってきたし。
「どれくらいですか?」
「とりあえず、前回と同様の実験から開始したいから、百万だが、可能か?」
僕は、自分の画面を開く。
今日の一時間は昨日の勢いのまま、朝のうちに消費しきった。
そのおかげで、一日に増える魔力はついに百万を超えたのだ。
「はい、まだ多くても問題ないと思います!」
「そうか。でもまぁ、とりあえずはそれだけでいい。それに、千万以上の魔力を持つ人間となってくると、もはや数百年に一度レベルの逸材だからな。ここまでやって何も出なかったら、実験結果はもう失敗でもいいぐらいだ」
「そ、そうですか……」
今日、多分クリックだけで千万稼いだんだけど……。
「とりあえず、明日の実験で可能か?」
「はい、大丈夫です」
「よし、分かった。それじゃあ、また明日。学校楽しんでね」
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