生徒会室にて
そうやって、お茶を飲みつつ待つこと数十分。
扉が開くと気弱そうな男性が入ってきた。
男性は、扉を開き、僕の姿を視認すると、そっと扉を閉めた。
「?」
しかし、ちょっとしてから再び扉が開くと、ゆっくりと入ってきた。
「あ、え、シルス様、と後……?」
「この子はリック君。会長の大事な弟君だよ」
「あっ!会長の弟様ですか!?」
男性はそう言うと、僕の前に高速で移動すると、バッと頭を下げる。
「私は、生徒会のアイクと申します!弟様のお兄様には大変お世話になっていて……!」
「あ、そ、そんなにかしこまらなくても大丈夫ですよ!」
「いえ!ルース会長には平民である私を拾ってもらった恩がありますので!」
そう言って、頭を上げないアイクさん。
僕がどうしようとわたわたしていると、それを見かねたシルスさんが、
「もう、アイク君、リック君が困っているでしょ!」
「あっ!そ、そうですね!」
そう言ってアイクさんは顔を上げる。
「アイク君はかしこまりすぎ!もう少し肩の力を抜けば?」
「そうは言われましても、やはり身分差は……」
「……もうっ!!」
そう言ってアイクさんの前にガチャンとお茶を置くシルスさん。
「はは……」
その様子を苦笑いで見るアイクさん。
その時、ガチャリと扉が開いた。
「あら、またやってるの?」
入ってきたのはミュリエルさんだった。
「あ、副会長!アイク君がまた『身分差が~』って言ってて~!」
シルクさんがそう言うと、ミュリエルさんはため息をつく。
「だから言ってるでしょ?そういうのは、簡単に取り払えるものじゃないんだから。割とこの状況を受け入れられている時点でアイク君もだいぶ慣れているのよ。我慢しなさい」
「はい……」
そう言ってしょげているシルクさん。
「まぁ、アイク君も、できればもう少し気軽に私たちに接してもいいのよ?」
「ちょ、ちょっとそれは恐れ多いかな、と……」
そう言って縮こまるアイクさん。
そしてようやく。
「どうした?何かあったのか?」
ルース兄様が戻ってきた。
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