少女は異世界に降り立つ
今回は別のキャラクター視点からお送りいたします。
「あいててて……」
少女が目を覚ますとそこは草原であった。
少女はぼんやりとあたりを見回すと、ハッとする。
「あれっ!?私、交通事故にあったんじゃ……」
少女は先ほど、交差点で不幸にも交通事故に巻き込まれてしまった。
目の前に迫る大きなトラックから子供を庇った瞬間の光景が頭をよぎる。
「この展開、ネットで見たことあるな……」
少女はネット小説の読者であった。
故に、この状況に当てはまるものを思いつく。
「あ、もしかして、異世界転移ってやつ!?」
先ほどまでのビルに囲まれた大都会とは似ても似つかぬ大草原。
少女がその結論を出すのにそう時間はかからなかった。
ふと、少女は自分の胸に何やら違和感があるのを感じた。
少女が自分の懐をまさぐると、そこには見覚えのない一通の手紙が。
「えっと、もしかして、これに何か書いてあるとかそういう感じかな……?」
この状況下においてそれしかすることのできない少女は恐る恐る手紙を開く。
手紙は複数枚に分かれており、少女はその中の一枚目を手に取る。
「えーと、なになに……『おめでとうございます!今日からあなたは異世界転移者です!』……何かな、今日から私は何かのグランプリに出なくちゃいけないのかい?」
少女は続きを読もうと二枚目を手に取る。
「……なにこれ、ただただ箇条書きで『言語理解』『創造』『ステータス鑑定(自分のみ)』『マジックドレイン』としか書かれていないんだけれど……」
少女は三枚目をめくる。
「『使い方は簡単!ただ使ってみるだけです!』としか書かれてない……え、これで手紙終わり?この状況の説明は?」
少女は手紙を裏返してみたり、日に透かして見たりするが、得られる情報が増えることは無かった。
少女は肩を落とし、しかし、すぐに前を向いた。
「ま、仕方ない。とりあえず、使ってみよう!まずは創造からかな?」
少女は気を取り直し、『創造』を使う事を強くイメージする。
すると、不思議なことに『創造』の使い方が頭に浮かんできた。
「おおっ!魔力さえあれば、構造を知らないものでも作れるのか!じゃあ、現代の物で日本無双できるじゃん!」
しかし、少女はあることに気づいて、ため息をついた。
「ってか、スマホとか必要MPどんだけ必要なのよ。今作れるかな……?」
少女は自分の魔力を確認するためにステータスを開く。
10000000/10000000
「え、ステータスこんだけ?てことはこれが魔力なのか……?」
少女は自分のチートステータスを期待していたのを裏切られた気持ちになったが、それでも自分の魔力にニヨニヨする。
「これだけあったら色々作れるじゃん!何から作ろうかな~」
少女は魔力を全部使い、生活に必要そうな様々な物を作り出すことにした。
……このとき、少女が少しでも魔力に余裕を持たせようと判断すれば、この先に起こる大変な目を回避できたのだろうか。
「まずはスマホでしょ~それから食べ物!おいしければなお良し!」
この、魔力が回復しない世界において、少女が少年と出会うまでは、まだ遠い。
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