学校初日
それから僕たちはクラス分けの通りに先生の元に集まり、教室へと移動した。
教室はそこそこに広く、僕たちは自由に席を選んで座った。
僕たちが席に座ると、先生はうんうんとうなづいて話し始めた。
「今日から君たちはこの学び舎で授業を受けてもらいます。ですが、君たちは勉強以外にも気を付けなければいけないことが有ります」
そう言って先生は真剣な顔で僕たちを見る。
「それは、身分差です。この学校には皆さんも知っての通り、ラインスト公爵家のご子息や、ハイント公爵家のご息女が在学なさっています。そういった高貴な方々への振る舞いはしっかりとなさねばなりませんよ」
「大変だなぁ……」
隣にいたワンド君がぼやく。
「でも下手したら不敬罪で家がまずいことになったりするかも……」
「そうだよなぁ……」
その後は、クラス内での自己紹介があり、今日は軽い説明だけで学校が終わった。
僕は、歩いて公爵家に行こうかとも考えたが、ひとまず生徒会室に行くことにした。
流石に貴族の屋敷がある中を一人歩くのは色々とまずい。
僕は生徒会室前まで行き、その扉を開けた。
「あ、かいちょ……会長……じゃない?」
そこにいたのは、眼鏡を掛けた気弱そうな少女だった。
「あ、えっと、すいません、生徒会長に用事が……」
「……」
少女は僕の方をじっと見てくる。
「……」
「……」
「あ!もしかして、会長の弟さん!?」
少女はうんうんと頷いて回り込み、僕の背中を押した。
「さぁさぁ、座って座って!いっつも会長が話題に出すあなたの事が気になってたの!」
「あ、あのすいません、お名前を……」
「あ、私の名前ですか?私はシルス・マグノアです。よろしく!」
マグノア、ということは、マグノア侯爵家の人だ。
確か、三女だったはず……。
「あ、こちらこそ、どうも、リックです」
「あ、事情は把握しているから、気にしないで。会長から、リック君がここに来たら、待ってもらうようにお願いされているから!」
「ルース兄様が?」
「そう!」
シルスさんは、僕を椅子に座らせると、手早くお茶の準備を始める。
僕も何か手伝いたいが、どうすればいいのか分からない。
どうしようもなく、そわそわとしていると、シルスさんが気づく。
「あ、気にしないで!趣味だから味を見てもらうだけで、すごくうれしいかな!」
シルスさんはそう言ってお茶を再び入れ始めた。
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