新しい……
それからしばらくすると、ぽつぽつと登校する生徒が出てきた。
「お、そろそろ新入生が来る時間帯だな。新入生は外の修練場に集合するから、リックもそろそろ行っていいぞ」
「分かりました、じゃあ、行ってきます、ルース兄様!」
「おう!頑張れ!」
僕は、荷物を手に取って生徒会室を後にしようとした。
その時、扉が開いた。
「ルース、入りますよ、ってリック君!?」
「あ」
そこに入ってきたのは、ミュリエルさんだった。
「ミュリエルさん?」
なんで彼女がここにいるだろうと一瞬疑問に思うが、その答えが一つであることに気づく。
「ミュリエルさんも生徒会なんですか?」
ミュリエルさんは、ルース兄様を見て、状況を察したようで、
「えぇ。私が副会長ですよ?」
「やっぱり?」
「はい。そうです。リック君は修練場に集合では?」
「あぁ、今から行かせようと思ってたんだ」
そうルース兄様は答える。
「そうですか?じゃあ、頑張ってくださいね」
そう言ってミュリエルさんは笑った。
「というか、ルース!!だからいつも言ってるではありませんか!一人で仕事を片付けないでと!」
「い、いやぁ……せっかく早く来たから……」
「そうして一人でなんでもやって、結局私たちに何もさせないつもりでしょう!?少しは人の事も頼ったら——」
「あ、じゃあ、僕は行きまーす……」
「あ、おい、リック、せめてミュリを止めて……!」
僕は嵐吹き荒れる生徒会室の中をさっさと飛び出し、修練場に向かう。
修練場に到着すると、そこにはだんだんと人が集まり始めていた。
修練場の真ん中には、大きなパネルがおいてあり、そこにクラスと名簿が書かれている。
僕の名前は……。
「「あ、あった!」」
僕はちょうど同じタイミングで声がした方に顔を向ける。
そこにはかなり体躯の良い少年が同じようにこちらを見ていた。
少年はこっちを見て軽快に笑うとこちらの方に歩いてきた。
「よぉ!俺はワンド・ソットってんだ!よろしくな!」
家名があるっていう事は、貴族か。
「僕はリックです。ワンド様、よろしくお願いします」
僕はそう言ってペコリと頭を下げる。
「おいおい、そんなかしこまる必要はないぞ!どうせ俺の家は男爵家だし、平民とそこまで変わらないって」
「そ、そうですか?」
「そうそう、だから気にするな!」
「な、なら、よろしくお願いします、ワンド君。話し方はこっちの方が楽なのでこっちでいいですか?」
「あぁ、いいぜ!」
相手が良いと言ってるのに、意地を張る方がよくないだろう。
僕は、少しばかり気を抜いて、相手に手を差し出した。
ワンド君も、同じように手を出し、僕たちは握手をした。
「これからよろしくな!」
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