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DEAD LIFE   作者: をか岡
第1章

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33/47

危機察知(1)

「異能者の魔法で作った林檎はいかがー?」

「一般人では手に入らないB級魔石はいかがですかー?」

「身を守るためにも!こちらのC級ナイフはいかがー?これであなたもヒーローに!」

はは…ここは全く変わってないな。えーと、確かここら辺…あった!

「歩きすぎて筋肉痛が…」

やっぱりスアンさんに送ってもらえばよかったな。

駆け足で店の前に行き、少し高鳴る胸を抑えてドアを開ける。

カランカラン

「いらっしゃ…あ!?」

「えっと、お久しぶりです…ダウビンさん。」

「ヤマト!?ひっさしぶりだなぁ!」

ダウビンさんは一瞬固まり、驚いて目を丸くした。しかしすぐに笑顔で駆け寄ってきた。

「なかなか顔を出せずすみません。」

再会できた嬉しさと照れくささがまじり、緊張する。

「いいんだよ、それよりもお前が元気そうでよかったよ!」

ダウビンさんは俺の背中をバシバシと叩いた。まだ1ヶ月程しか経っていないのになんだか懐かしい気分だ。

「あの時は本当にありがとうございました。お礼に美味しいお酒奢らせてください。」


「いや〜にしてもあれからお前ちゃんと生活できてたのか?」

ダウビンさんの店閉めの手伝いをした後俺達は近くの飲み屋にやってきた。

「まぁなんとか。お給料はいいですからね。」

「そうか、お前あのハユンの所で働いてるんだもんな。大変そうだな〜。」

「そりゃもう大変ですよ。」

ダウビンさんの元を離れた後の出来事を話し、笑談しながら賑やかな時間を過ごす。


「…それで、聞きたいことがあるんです。」

そんな俺の表情を汲み取ったようにダウビンさんは俺を見た。

「なんだ?」

俺は目を逸らさなかった。

「見ず知らずの俺を、なぜ貴方は助けてくれたんですか?」

そう言うとダウビンさんはグイッとビールを1口飲んだ。

「どこの誰かもわからないような怪しい男を、何日も家に泊めて身の回りの世話まで何もかもしてくださった。どうしてここまでしてくれたんですか?」

沈黙が流れる。そしてその沈黙を破ったのはダウビンさんの一言だった。

「――そうしなきゃ"物語"が始まらないからだ。」

「…え?」

するとダウビンさんはスっと立ち上がり、俺に手を振った。

「俺が言えるのはこれだけだ。ご馳走様、今日はありがとな。」

「ちょっと待ってください!まだ聞きたいことが!」

会計をして急いで店を出るが、ダウビンさんの姿はどこにもなかった。

そして次の日、また次の日とダウビンさんの店を訪ねたが、臨時休業という張り紙を残して姿を消した。


1度整理しよう。まず、俺は何者かに殺されてこの世界の破滅を防ぐためにここへ来た。しかし世界を守護する存在…仮に創造主としよう。その創造主に与えられた運命、ATPによってこの世界は破滅に近づいている。

「…創造主は一体何がしたいんだ。」

まてよ、創造主は世界を壊そうとしていて、審判は世界を守ろうとしている…

「もしかして、創造主と審判は敵対しているのか?」

世界を守るために俺を派遣した審判の行動が独断で創造主と関係ないとしたら、辻褄が合うじゃないか!

もしそうだとして、なぜ創造主は世界を壊したがっているんだ?

最初に審判はこう言っていた。『世界を守護する存在は、全ての世界を"外”から見守る者であり、親みたいなもんだ。世界が破滅すればするほど弱っていつかは消えてしまう。そして消えてしまえばもちろん、世界は全て消えてなくなってしまう。』

あれは…もしかしてデタラメか?あの話が本当なら創造主は自分の首を絞めていることになる。

「…あああーもう!訳がわからない!」

言われたことをそのままするだけの社畜時代が恋しい……ま、あのまま仕事続けててもあと数年でどうせ力尽きてただろうな。窓に反射する俺の顔は、会社で1人残業してパソコンに映るあの顔と同じだった。

俺はただ普通に働いて、普通の暮らしをして穏やかに過ごしたいだけなのに…

「だめだ!こんな顔しちゃ!せっかくもらったチャンスなんだから、なんとしても生き残らないと。」

ピコン

「ん?これは…」


[スキル夜光眼発動 危険を察知]

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