狩りへ行こう(2)
車で約30分程走った場所に目的地はあった。
ハユンから貰ったアイテムや武器を身につける。
[ハンドサポーター 握力+10]
[ベルト 身体軽量化]
[龍の角でできたダガー ]
ハユンはアイテムなのかわからないが手袋をはめ、黒いシャツを着用し、腕をまくる。
「じゃあ行こうか。」
車から降り、森の中へ進む。木々の隙間から日が差し込み、葉の形の影が浮かぶ。
アイテムのおかげか体がいつもより軽く感じる。すごい、この世界にはこんな物まであるのか。やはり異能者がいるということもあって俺が元いた世界より技術は進歩してるのか。
「モンスターって俺でも倒せるくらい弱いんですか?」
「そうだなー...弱いものもいれば強いものもいる。8年でどんどん進化しているからな。」
「8年?」
「ああ、8年前に研究所からモンスターは生み出されたんだ。」
「凄いですね、そんなに技術が進歩するなんて。」
「確かにな。8年前の2025年の頃では考えられないな。」
ピタッと足を止め、恐る恐るハユンの方を見る。心臓がドクドク跳ね上がる。
「...今、なんて?」
ハユンはキョトンとした顔で答える。
「ん?だから8年前じゃ考えられないなと...。」
まままっ...、待てよ...8年前の...?
「今って西暦何年ですか...?」
「今は西暦2033年だが?」
体に電流が走るような衝撃が走った。言葉が出ない。
一体どういうことだ?俺が死ぬ前はまだ2025年だったはず...今から8年前?俺が死んでから8年も経っていたというのか?ありえない...ありえないだろ。
「ヤマトくん、どうしたんだ?」
「いえ、なんでもないです。ちょっと今が何年が忘れちゃって...」
「...そうか。」
何も無かったかのように再び歩き出す。
そういえば...思い出した。転移する前審判に...
――『お前は今死んで身体がない、魂のみの状態だ。だから肉体が生成されるまで眠ってもらう。眠っている間は睡眠を取っているのと変わりないから目が覚めた時には今まで通りの人間になっているだろう。』――
...って言ってたな。にしても!肉体生成って...8年もかかるのかよ!?そんな大事なこと先に言えよ!
この世界に来てからずっと抱いていた違和感...そして近未来的な部屋のドア。いや、全て近未来化していたからなのか...!
にしてもまさか眠っている間に8年経っていたなんてな。
「あ、ヤマトくん。モンスターがいたぞ。」
「え?」
まずい、8年が衝撃的すぎて狩のこと忘れてた。
「...これが、モンスターですって?」
「ああ、そうだ。」
白くてもふもふした綿のようなモンスター?が目の前をふわふわ飛んでいる。
「...ケサランパサランだー」
「モンスターだ。」
俺の言葉にハユンは被せてきた。
「これがモンスターって無理があるでしょうよ!こんなのでステータスが上がるもんですか!!!」
こんな可愛い生き物...倒せるわけが無い!
「これもモンスターではあるが、この森の中でも低級に当たるモンスターだ。人間に害はないから殺さなくてもいいだろう。スルーしよう。」
よかった...こんな可愛いモンスターを倒すしかないなんて残酷なこと、流石にないか。
「大丈夫だ。もっと強くてステータスが上がりやすいモンスターは沢山いる。もっと奥まで行ってみよう。」
強いモンスターが沢山いるのか。ステータスを上げるためとはいえ、あまり強すぎるモンスターが出てきても嫌だなー...
気合いを入れて拳をぎゅっと握る。




