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DEAD LIFE   作者: をか岡
第1章

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狩りへ行こう

鉛のように重たい体を起こす。頭がズキズキする。あれは...なんだったんだ。夢であってほしいが夢だとは到底思えない。

「...冬真」

何故かあいつのことが頭に浮かんだ。胸がぎゅっと締め付けられる。

自分の両手を見て少し力を入れてみたり、脱力したりしてみたが何も起こらない。本当に俺は異能を使えるようになるのか?

審判は敵なのか仲間なのか、信用してもいいのかまだわからない。あいつが嘘をついている可能性だってある。

何が目的かはわからないが、とりあえず1ヶ月後にあるかもしれない大災について何か調べてみよう。


朝食を食べた後、枕元で充電器に挿していたスマホを取る。

「これまで、災害、被害」

思いついた言葉を検索にかける。

下へスクロールしていくと、気になる記事を見つけた。

「これは...!」

【約300年前、コラプサーと化した我が国が復活したその秘密とは】

まさか300年前、この世界は1度滅んでいたのか?

文字の上をタップして記事にアクセスした。

『突如現れたブラックホールに世界のエネルギーは奪われた。だがしかし、ただ1人の犠牲により世界は復活した。犠牲者は"重力の特異点"となり、国の平和は守られたのであった。』

もしこれが本当で、300年ぶりにまた起こるとしたら...審判が言っていた大災がこの事だったとしたら...

俺はスマホを手に部屋を飛び出した。


バンッ

勢いよくドアを開け、部屋の中へ足を踏み入れる。

「どうしたんだ、ヤマトくん。」

「ハユンさん...お聞きしたいことがあります。お時間いただけますか?」

ハユンは目を丸くする。

「...いいだろう。丁度仕事も区切りのいいところなんだ。話を聞かせてもらおうか。」

「じゃあ私は外で待っていますね。」

部屋の端で書類をまとめていたキンスさんが立ち上がった。

「あっキンスさん!いらっしゃったんですね。突然すみません。」

「いえ、ごゆっくりどうぞ。」

一礼して部屋を出ていき、ドアを閉めた。

「で、どうしたんだい?」

「ハユンさん、まずはこれを見てください。」

先程見ていた記事を開いたスマホをハユンに見せる。

「これは...」

「さっきたまたま見つけたんです。300年前のこの災害について、ハユンさん何か知りませんか?」

「ああ、これはとても有名な話だよ。都市伝説だとね。」

「え、都市伝説...!?」

ハユンは机に肘をついて話し出した。

「なんたって300年も前の話だ。本当にあったことかもわからない。だから都市伝説として語り継がれている。」

本当にあった災害なのかわからないのか...いい手がかりだと思ったのに。

「お忙しい中ありがとうございました。じゃあ俺はこれで失礼します...」

部屋を出ていこうとすると俺を引き止めるようにハユンは口を開いた。

「ヤマトくん」

ピタッと足を止めて取っ手を掴んだまま振り向いた。

「なんですか?」

「今日この後暇かい?」

なんだか嫌な予感が...

「まぁ、予定は特にないですけど...」

前ハユンがダウビンさんの店に来たとき散々振り回されたもんな。今度はなんなんだ。

「よし、なら今から狩りに行こう。」

「...は?」

不振な顔でハユンを見る。こいつはいきなり何言ってるんだ?

「もしこれから何かあった時、自分の身は自分で守れるようにしておかないといけない。」

まぁ少しでも強くなれるなら今後のためにも強くなっておきたいけれど...

「確かにそうですけど...なんで狩りなんですか?そもそも何を狩るんですか?」

「車で少し走ったところにモンスターの森と呼ばれている場所があるんだが、その森の中には沢山のモンスターが潜んでいるんだ。」

モンスター?それってファンタジーによく出てくる...あれか?

「あの、モンスターって...?」

「その森にいるモンスターは異能者が化学実験で生み出した凶暴な生き物だ。元々数匹だったのが森の中で何万匹にも繁殖してしまったんだよ。」

「へぇー...で、それを狩りに行くと?」

「そういうことだ。モンスターを狩ると少しずつだがステータスが上がるんだ。」

なるほどレベルアップ的なやつか。審判にも言われたけど、また死ぬわけにはいかないしステータス上げておきたいな。

「でも俺運動神経そんなに良くないですけど大丈夫なんでしょうか?」

「大丈夫だ。私も一緒に行くから危なくなったら助けるよ。」

こいつと一緒なのも不安の要素だな...そもそもハユンは時間空系の異能だけど戦えるのか?異能とステータスはまた別とか?

「装備できるアイテムを渡すからそれを身につけて行こうか。」

「...本当にちゃんと守ってくださいよ。」

「勿論だ。安心してくれ。」

意味ありげな笑顔に不安を抱きつつも、俺は自分の身を守るためにハユンと共に狩りに出た。

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