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16 これぞ最高の仕返しでございます

累計ページビューが1000PVを超えました〜!

本当にありがとうございます!!

ーー夜会へ行く前の日のこと。


「リーゼ様は、怒りが爆発をすると飲み物をかけるという癖があるのです。」

「だからこの前、私にワインをかけてきたのね。」


きっと、陛下が連れてきた異国の私を気に入らなかったんだなぁ。


顎に手を起きながらも、自身でそう解釈をしていた。


飲み物をかける…。怒りを爆発すると…。ん?待てよ?これって…!


「利用価値が高いんじゃ…!?」

「…?」


エバは「何を言っているんですか?」と言わんばかりの表情をしていた。私にとって今はそんなことはどうでもよいが。


怒りを爆発させるのは、挑発すればなんとかなるはず…。問題はこれでどうやってリーゼに恥をかかせするかだ。エバに今までやってきた分の仕返しと妥当なものじゃないと…。


リーゼが飲み物をかけてしまって絶望するような人物…。リーゼのお父さん?いや、かけても親馬鹿だからなぁ。夜会には来ないって聞いたし。


それに多分、リーゼよりも同格かそれ以上の身分の方じゃないとだよね。


「ねぇ、エバ。夜会に出席する人物でリーゼよりも同格かそれ以上の身分の、無礼を働いたら絶望する人物…。そんな人、いたりしない?」

「いますよ。リーゼ様が好きなお方ですけど…。」


…いた。皇帝だ。アルベイン陛下なら、リーゼをギャフンと言わせる最高のカードだ。


不思議と笑みを零してしまう。私の様子を見て、何をしようと悟ったのかエバは「まさか。」と声を漏らしていた。


そう。夜会では、私の代わりに陛下が身代わりになってくれたらいいわけ。それが、私にとっての最高のやり返しだ。



***



「陛下…!も、申し訳ございません!」


リーゼは深く頭を下げていた。焦ってしまっている様子だ。


巻き込んだ陛下には、本当に申し訳ないなぁ…。だけど、これはリーゼへの仕返しのため。あとでどんな罰も受けると事前に言っているし…大丈夫だよね?


チラッと陛下を見る。陛下は怒った様子ではなかった。ただ、この場では凍りついた空気が漂っていた。いるだけで居心地の悪い場所という言葉がしっくりとくる。


「どうか、お許しを…!」


皇帝に無礼を働くというのは、死罪と同義だ。リーゼの立場上、流石にそこまでのことではないだろうが、完全に罰がないとは言えないだろう。


…陛下がたとえお優しい方でも、罰は与えなければならないはず。


「頭を上げろ。」


陛下の言葉を聞き、リーゼは許してもらえたと思ったのだろうか。ぱぁと表情を取り戻し、顔をあげた。すると、陛下はすぐさま口を開く。


「お前には失望した。」


冷たく辛辣な言葉だった。私がこう言われても、まぁ痛くも痒くもないだろうが、陛下のことが好きなリーゼにとってはどうだ?


彼女を見ると、絶望という顔をしていた。顔が真っ青で、冷や汗をかいており、震えていた。


「そのような愚かな行動を繰り返していたとはな。」

「陛下!その女の言葉を信じるのですか!その者は」

「それが真実であるかは、調査を行う。」


リーゼは固まっていた。まぁ、やってたのは、真実だものね。調べられたら終わりよ。たとえ愛人であろうと、悪評が広まるに違いない。そうすれば、リーゼの自国の評判を落とす種となってしまう。


…きっと、リーゼを見る目はこれまでとは大きく変わるのね。


「ひとまず、お前は1週間の謹慎処分とする。」


…やっぱり、陛下は優しいのね。てっきり、今この場で処刑するのかと思ってたのに。…小説の設定じゃあやってもおかしくはなかったもん。


だけど現実の陛下は小説とは少し違う。いや、小説で出てきたより今は前の陛下だからなの?


…まぁ、リーゼにやり返せたんだから、一件落着ね。


私がこっそりと夜会から出ようと出口へ向かおうりするのを陛下は私の手を掴んで止めた。そして私を引き寄せ耳元で囁く。


「どこへ逃げる気だ?」

「…っ!」


オワッタ。私はどんな罰を受けてしまうのよぉ!

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