12 陛下からの贈り物
パソコン壊れたんでスマホで投稿していきます。
文字打ち遅いんで投稿頻度許してくださいっ!
「アルベイン陛下…!?」
驚きのあまりに目を見開いてしまった。エバはすぐさまにお辞儀をとっていた。
「な、なぜここに…!?」
「妃であるお前の元に訪れることは当然だろう?」
彼は赤い薔薇の花束を持って訪れていた。私はそれをしぶしぶとそれを受け取る。
すると、アルベイン陛下はロンに視線を送った。ロンはコクリと頷くと、エバの元へ近づいた。そして彼女のことを軽々しく担ぐとこの部屋から出ていった。この部屋には私と陛下の2人きり。
…ん?へ?どういう状況?え、というかロン、軽々しくエバのこと持ち上げてたよね!?え、何!?怖っ!
「お久しぶりでございます、アルベイン陛下。」
「あの侍女を随分と贔屓にしているそうだな。嫌がらせを受けていたそうじゃないか。」
…う。多分、ロンが報告したんだわ。
「それはもう解決したことですので。彼女には罰を与えましたし…。その件はまぁいいとして…陛下はなぜこちらに?」
「用がなければ俺はこの宮殿を訪れてはならんのか?」
…。まぁ、私はアルベイン陛下の愛人だし…。用がなくても陛下が来ても別に問題はないと思うんだけど…。アルベイン陛下が用もないのにここへ訪れるわけがない。
赤い薔薇を近くの棚に置いてあった花瓶に移し替える。すると、彼は「入れ。」と扉越しに向かっていった。
すると部屋に入ってきたのは思いがけない人物だった。
「姫君。お久しぶりです!」
「エミル!?」
エミル。彼女は公爵家にいた際の私の侍女である。小さい頃からミアと一緒であり、転生した直後でテンパる私でもすぐに馴染めた人物だ。
まさかこんなところで会えるなんて!
エミルをよく見るとなにやら大量のドレスを持っていた。確かに力持ちであったが、この量を持てるなんて。ドレスって意外と重いのに。
「あの…これって?」
「お前のドレスだ。好きに着ればいい。」
陛下は無愛想にそう言った。すると、エミルが私の耳元に近づき、小声で囁く。
「陛下。お嬢様のためにわざわざ公爵家から私を引っこ抜いてきて、サイズを聞いてきたくらいなんですよ。」
私はエミルの言葉に口角を上げた。
アルベイン陛下って…もしやツンデレ?いやいやいや。アルベイン陛下は巫女であるセリーナが好きなはずだもの。これは、陛下の元々の優しさだものね。
「陛下。お気遣いのほど、深く嬉しゅうございますわ。」
「さっさとその格好を着替えろ。ムーンストーン宮の者としてその格好は今夜の夜会では相応しくないからな。」
「かしこまりました。」
「外で待っている。準備ができ次第、早急に来い。」
「了解です。」
そう返しながらも、陛下からもらったドレスを見つめていた。素材が豪華で私が好きなシンプルではあるけれど、明らかに華がある品物だった。
…絶対高いだろうに。よく私なんかに買ってくれたな。
「姫君。夜会前というのに準備はなさらなかったのですか?」
「あはははは。」
「笑っている場合じゃないです。はぁ…。侍女歴10年以上の私にお任せください。」
「うん。頼んだわ。」
***
陛下に用意してもらったドレスにエミルにしてもらった化粧と髪型。
流石ミア・グリンフォード。美貌でスタイルもよくて…というか、この物語にいる人物って大体美形の集まりじゃん。
離宮の玄関を出ると、アルベイン陛下が馬車の前でなにやら資料に目を通しながら待っていた。夕日に照らされていたからか、いつもよりも更に眩しく見えてしまった。
…やっぱりアルベイン陛下も美形。セリーナに恋い焦がれているなんてこと知らなかったら、恋してたかも。
「アルベイン陛下。お待たせ致しました。」
「あぁ。すぐに会場へ向か」
彼は振り返りながら、何か言いかけていたが私を見るなり口を閉ざしていた。瞳にはなにやら一瞬だけれど、驚きのようなものが写ったと思う。
「…陛下?」
私はドレスを少しばかり掴んで固まったままのアルベイン陛下の元へ小走りで近づいた。
「どうかされましたか?まさか…体調が優れないのでは?」
すると陛下は自身の顔を押さえだした。…本当に体調不良なんじゃ…?
「大丈夫だ。」
「そうですか。なら、行きましょうか。」
私とアルベイン陛下は馬車へと足を踏み入れた。
…そういえば、私、なにか大事なことを忘れている気がするけど…気のせいだよね。




