↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
27/33

ep.27 魔力ポーションは不味すぎる

 昼過ぎ、杖を担いだ女がまとまった数の魔力ポーションを買いに来た。遠征の準備だという。


「十本、お願いします」


 シャーロットは棚から瓶を取り出しながら数える。


「長めの依頼ですか?」


「ええ。森の奥で三日ほど」


 代金を払いながら、女は瓶を一本手に取り、うんざりした顔で眺めた。


「これ、何本飲んでも慣れないのよね」


「苦いですもんね」


「苦いのはまだいいの。戦闘中に何本も飲むと、お腹がたぷたぷになって動きにくくなるし、変な話、トイレも近くなるし」


「それは……大変ですね」


「瓶もかさばるでしょ。腰に何本もぶら下げてると、走るたびにカチャカチャ鳴るし、いちいち栓を開けて飲む時間も惜しいのよ、戦ってる最中は」


 女は瓶を鞄へしまいながら、ため息交じりに続けた。


「四本分を一本で飲めたらいいのにって、いつも思う」


「四本分を、一本に……」


「そう。量だけぎゅっと詰められないものかしらね。まあ、無理な話だけど」


 女は軽く笑って、鞄を背負い直した。


「また補充に来るわ。ありがとう」


 戸口を出ていく背中を見送ってから、シャーロットは調合台の端に置かれた空き瓶へ目を留めた。


 言われてみれば、確かにそうできたら便利だろう。けれど、そんな話は今まで聞いたことがなかった。


 棚に並んだ魔力ポーションの瓶を、シャーロットはしばらく眺めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。