Episode81 昇格
●今回初めて登場するアイテム●
聖書
表紙にアスタリスクが描かれている。アスタリスクが五芒星のものを五つ角の聖書、六芒星のものを六つ角の聖書と言う。角の1つ目には火山、2つ目には海、3つ目には森、4つ目には太陽、5つ目には月、6つ目には大地を表し、自然界を制すという意味が込められている。アルカディア宮殿の書斎の中でしか手に入れられない。
そして、僕たち合格者はアルカディア宮殿にある、書斎にたどり着いた。そこには、魔法史や魔導書などの、魔法書がたくさんあった。
それらの本に驚きながら、僕たちは書斎奥にたどり着き、そこで、試験官が
「我がアルカディアよ。心と体、そして、技を磨きし、彼の者たちに大いなる聖書を!」
と唱えた。すると、5冊の本が、光を帯びて、本棚から出てきて、一回転した後、それぞれの元に1冊ずつ、落ちてきた。中でも、僕の元に落ちてきた本はとても神々しく輝いていた。僕は、目をつむり、光が無くなると、おそるおそる目を開いた。
見ると、アスタリスクと言われる、魔方陣のような紋章が、六芒星だったのだ。普通はアスタリスクは五芒星なのだが、僕のだけが六芒星だった。このような、六芒星のアスタリスクは非常に珍しく、100年に1回ぐらいは、出るらしい。
「『六つ角の聖書』だと!?50年ぶりに見たぞ!」
試験官は僕の手元の本を見て、そう驚いた。なるほど、この六芒星の本、六つ角の聖書ったいうのか。僕はそう納得した。どうやら、六つ角の聖書は本当に優れた、真の強者の元にしかやってこないらしい。そのことを、聞いた瞬間、僕は得意気になり、他の合格者に嫌われてしまった。しかし、ヤンだけは
「おめでとう。」
と、祝福してくれた。僕は、
「ありがとう。」
とお礼を言って、心から感謝した。
それから、試験官は、
「お前ら、手元に聖書はあるな!?」
と聞いてきたので、僕たちは
「はい!」
と返事をする。
「良い返事だ。これから、聖書の力を、体内に入れる作業を行う。まず、本を離してくれ!」
試験官は軽い誉め言葉の後、指示を出す。僕たちはその指示通り、本を放す。すると、本が宙に浮いた。
「次に、『聖書の力よ、我が精神に宿りたまえ』と唱えるのだ。」
続いての指示が出たので、
「聖書の力よ、我が精神に宿りたまえ!」
と唱える。と、アスタリスクから火の玉のような物が現れ、自分の胸の中に飛び込んできた。それを確認した試験官は、
「最後に、魔力とは別の物が感じられるか、確認しろ。」
と、最後の指示を出したので、僕たちは魔力と別の物があることを確認した。それから、
「お前たちを聖剣士として認めよう。その聖書がその証だ。」
と言ってくれた。
その後、僕はホテルに戻り、珍しいという六つ角の聖書を手に入れたことを、バーロンに伝えると、
「よくやった。」
と誉めてくれたので、僕はまた
「ありがとう。」
と言って、2人で地上の転送陣に戻った。
そして、出口から出た僕たちは後ろにいたヤンに別れを告げ、瞬間移動でバッファル島の自分の家に戻った。




