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Episode82 館

●今回初めて登場するアイテム●

転移鏡

同じ鏡と鏡の間を行き来出来る転移具(ポート・ツール)。鏡が複数ある場合、入る前に場所を思い浮かべれば、そこにある鏡へ転移出来る。

 聖剣士昇格から1ヵ月がたったある日、ポストにシャインズ王国の国章が施された、手紙が届いていた。僕は、その手紙を開く。

 すると、そこには『"群青の聖戦団"入団のお知らせ』と書かれていた。実は数日前、入団を申請していた僕は

「よっしゃ!」

と、ガッツポーズをした。

 群青の聖戦団。それは、シャインズ国王が直接、指揮を務める、有事の特殊部隊である。この兵団に入るには、最上級ジョブであることが必須条件らしく、僕は聖剣士なので、入団出来たのだ。他にも国王が指揮する部隊がある。銃撃及び、狙撃を務める"紅玉の狙撃兵団"、王都の警邏及び、戦の先功隊を務める"琥珀の騎士団"、救助活動及び、戦での後衛を務める"フルゴル魔導士団"、犯罪者の逮捕及び、王都の犯罪防止を務める、"シャインズ憲兵団"の4つがある。

 僕は手紙を読み進めていく。そして、その最後にとんでもない一文があった。なんと、格安で館をくれるというのだ。どうやら、入団への感謝に加え、その館が悪霊が住んでいるらしいので、安く出来るらしい。なのに、売れないのか?僕はそんな思いでシャインズ国王へ挨拶にいき、代金の50金貨を払ってから、王都の中央付近にあった館に入った。

 そこは、かなり広く様々な部屋がある館だった。知り合いを誘うことは許可されている。こんな広い館は、1人じゃもったいない。そう思った僕は、とりあえずテーラを電話で誘って、その日は2人で館に泊まった。

 同日の真夜中、僕は嫌な気配を感じて、起き上がった。すると、案の定、寝る前には無かったフランス人形が床に落ちていた。僕は、布団から出て、おそるおそる、その人形に近づく。すると、それは急に動き出した。僕は焦ってこけてしまい、ダサいなと思いながら、起き上がろうとする。と、すぐ近くに人形の顔が。僕は恐すぎてその場から逃げ出す。そんな僕をヤツは追ってくる。僕は逃げる。叫びながら、逃げ続ける。テーラが

「うるさいわよ!」

と言ってきたが、答える暇などない。僕は走る。

「ちょっと、聞いてるの?」

一応ね!僕は心の中でそう答えながら、館を飛び出した。

 そして、すぐさま、「ロングリーチ」と、「ヴィーナス・ピュリフィケーション」で悪霊を過剰に退散させた。その後、僕はテーラに謝ってから、眠りについた。

 次の日。僕は少し遅れておき、テーラ手作りの朝御飯を食べてから、自宅や実家、リリーの家などに「転移鏡」と呼ばれる転移具(ポート・ツール)を置いて回り、最後に館の自分の部屋にも同じものを置いた。この日から、この館は僕の別荘となった。

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