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Episode74 試験参加

◆今回初めて登場する人物◆

フリッツ(36)

”バッファルの酒場”の店長。とても、礼儀正しい。実は、シャインズ城で執事と料理長を勤めるプリマスの弟である。

 ジャックの稽古開始からもう半月が経ち、その間に彼はどんどん腕を上げていった。そして、今日は剣の対決だったが、もちろん慣れている僕が、彼を圧倒した。

 それと同じ日の夜、僕は、バーロンと一緒に酒場へ行き、ようやく飲み慣れてきたお酒を2人で飲んだ。

 「プハァァァ!リドナー、あれを見てみろ!」

バーロンはお酒を口に押し込んだ後、どこかを指差した。その先を見てみるとそこには、あるポスターが貼られていた。

「聖剣士昇格試験?」

と、僕は彼に聞くと、

「あぁ、お前のお父さんも受けて、見事、受かったんだぞ!」

という答えが返ってくる。しかし、まだ聞きたいことが多すぎる。まず、

「聖剣士って?」

と質問すると、

「魔力の操作にも長ける最上級職の剣士さ。強い信念と、魔力のコントロール力があればなれるらしい。昇格試験をしないと、認められはしないがな!」

と答えてくれる。続いて、

「昇格試験ってどんなものなの?」

と聞くと、

「お前のお父さんから聞いた話だと、天空要塞で、3日に渡って行われるらしい。」

という答えが返ってきた。僕は、これを聞いて直感的にやってみたいと思った。

 だから、僕はポスターに近付き、詳細を確認した。

「なるほど。開催日は来週の月曜日から木曜日にかけて。会場は天空要塞・アルカディア。そこへは、スカーレット魔法帝国っていう国にある転送装置で行くのか。試験期間中は、アルカディア内の宿で過ごせるんだな。そして、当日参加、及び途中参加不可か。お申し込みは、店長まで。」

僕は、そう読み上げてから、店長のいるカウンターまで駆け寄っていた。

 「お客様、どうかいたしましたか?」

と、その店長に聞かれたので、僕は、

「あのポスターに書いてある『聖剣士昇格試験』に参加したいんですが...。」

と言った。すると、彼は

「では、こちらにあなたのサインと性別、ご種族にご出身地、そして、ご職業をお書きください。」

と言いながら申し込み用紙と羽ペンを渡してきた。僕はその羽ペンで、氏名の欄に「リドナー」と書き、性別の欄にあった、「男」と「女」の文字のうち「男」に丸をし、種族の欄には、「バッファル族」と記入した。さらに、出身地の欄には

「バッファル島北部サドリール地区」と、職業の欄には当たり前だが「剣士」と書いて店長に返した。すると、

「ご申請承りました。では、こちらをお受け取りください。」

と言われて、今度はパンフレットを渡された。僕は、それをポケットに入れ、バーロンがもう飲まないと言ったので、ついでにお会計をすませて、机に戻った。そして、コップを店員さんに返し、外へ出た。

 来週の月曜日、ついに最上級職の1つ、「聖剣士」 になる権利を手にするのだ。なんだか嬉しくて、走りながら帰ってしまった。そのせいなのか、お酒のせいなのか、家に帰った後、物凄く気持ち悪くなり、お酒を全て吐き出してしまった。

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