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Episode73 稽古

●今回初めて登場するアイテム●

スチールソード

スチール製の剣。刃は短めだが、そこそこの切れ味はある。外国から輸入品なので、かなり安い。

 祝宴の次の日の朝、僕とジャックは、リリーが家に帰るついでに、そこで、剣の稽古を始めた。

 「まず、構えから見直そう。初めの内は、落ち着いて、構えてから攻撃に移った方がいい。一度、構えをしてみてくれ。」

僕が、そう言うと、ジャックは剣を構えた。しかし、小さい頃、バーロンに教えってもらった、攻撃に移りやすい構えとはかけ離れている。構え方は人それぞれだが、そこだけは押さえておきたい。でなければ、致命傷になる。そこで、僕は構え方から稽古することにした。

 「もっと、腰を下ろして!」

僕は、優しく、でも厳しい声でそう言った。すると、ジャックは腰を下ろした。続いて、

「よし、次は利き手と同じ足を後ろに反る!」

と指示する。彼は、すぐに従った。そして、最後に、

「出来たら、柄を腰の横に動かす!このとき、剣先は後ろを向いてくいること!」

と、言うと、

「はい!」

という威勢の良い返事とともに、見覚えのある構えかたになった。ので、今度は構えから初撃への移り方を教えることにした。

 「まずは、反った方の足を前に出して!」

「はい!」

「そしたら、剣の位置を腰の横から自分の目の前へ!」

「はい!」

「今度は、それを素早く!」

「はい!」

ジャックは、ちゃんと僕の指事を聞き、そつなくこなしてくれた。とても、嬉しかった。

それから、斬撃の組み合わせ方や、瞬間的な構え直し、臨機応変な技の使い方などを教え、ついに、リリーの家にある、剣術練習用の棒を使っての稽古が始まった。

 手順はこうだ。まず、あの構えから初撃に移り、何度か斬りつけてもらう。次に、一度、棒から離れ、瞬時に構え直し。最後に、剣を降り投げて棒に刺す。僕は、この一連の流れを説明したあと、早速、

「構え!」

と言った。彼は構える。そして、

「始め!」

と言って、手を振り下ろすと、彼は初撃に移り、縦、斜め、横と次々に斬りつけた。と、あるタイミングで、僕は

「下がれ!」

と指事を出した。彼は棒から離れ、瞬時に構え直して、剣を振り投げた。

 結果は、見事、成功。投げたときの勢いで棒に深い傷がついた。ジャックは、棒に刺さった剣を引っこ抜き、こちらに向かって来た。僕は、

「よくやったぞ!」

と、彼を誉めてやり、リリーには別れを告げた。

 それから、2人で瞬間移動を使ってバッファル島に戻り、次の稽古の日を伝えた。すると、

「はい!」

と、返事をしてくれたので、僕はにこりと微笑み、

「またな。」

と言うと、彼は

「また...。」

と返してから、帰っていった。たまたま、そこにいたマリアはその笑顔を見て、

「キモっ!」

と貶してきた。僕は、腹が立って彼女に襲いかかる(別にいかがわしい意味はない)が、避けられてしまった。だが、諦めない。僕は、杖を抜き「ボルト」を放ち続けた

 ヒューン!

と、突然、目の前をナイフが横切った。僕は、走るのをやめて、さそれが飛んできた方を向く。すると、そこには自分以上に腹を立たせているテーラがいた。そして、この後、僕は彼女に散々なほど、怒られた。


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